宇宙飛行士らが互いに注意し合うよう教えられていることには多くの細かなことがあるが、そのうち大きな要素の一つは整理整頓スキルだ。
「整頓がどれほどできているかはとても重要。物が宙に浮いて離れていってしまうことは、大きな問題の一つだ。元々整頓ができない人は、宇宙ではいっそう悪化する。テーブルの上に放り投げた物がその場所を動かないと思っていても、宇宙ではそれはふわふわ移動してどこかの隙間に入ってしまい、二度と見つけられないかもしれない」と言い、コールドウェル・ダイソンは笑った。
コールドウェル・ダイソンによると、最近では毎日の乗組員のスケジュールにより柔軟性を持たせるようプログラムが作られている。国際的なチームが乗組員の毎分ごとの行動に責任を負っていることを考えれば、これは大きな飛躍だ。NASAはこれが、時に過密スケジュールに圧倒されることもある宇宙飛行士にとって良い影響になるだけでなく、頻繁にヒューストンと通信を交わすことができない深宇宙での有人探査に向けた準備になるとみている。
最も重要なのは、今ある状況でどうにか対処すること
コールドウェル・ダイソンにとって、一人になることはセルフケアの重要な儀式だ。もちろん、全長約37メートルのシャトルで6人の乗組員と共同生活を送る中では、一人の時間を持つことは難しいこともある。比較的大きな国際宇宙ステーション(ISS)でさえ、本当にプライベートな空間はトイレか、電話ボックスほどの広さの個人スペースのみだ。
「私のお気に入りの場所は(観測用モジュールの)キューポラ。他の乗組員が就寝した後、1時間半ほどそこに残り、軌道を回りながら日の出や日の入りを見ていた。窓から見た星々に私は息を飲んだ。打ち上げ前にこれについて教えてくれた人はいなかった。打ち上げや大気圏突入については教えられたけど、星については何も。大気の外にいると、星は大きさも明るさも増す。星との実際の距離を見ることができ、宇宙空間を3次元で感じられることにただ感動した。何時間でも座って見ていられた」(コールドウェル・ダイソン)