ビジネス

2018.10.17

無料SIMカードが救う「地域活性x訪日客」

WAmazing代表取締役CEO 加藤史子

「私の中でまた戻ってきたんです。利益をガツガツ追求して事業開発するモードです」。

加藤史子は、2016年7月、18年間のリクルート勤務を経てWAmazingを起業した。

同社は訪日外国人客向けに無料SIMカードを付与し、国内1万以上の宿泊施設やその他サービスの予約購入ができるアプリを運営する。17年1月にアプリを始め、8カ月後に10億円以上の資金を調達。18年7月末までに全国18カ所の空港にSIMカードの受け取り機を設置、17万人が利用するまで成長させた。

新卒2年目で「じゃらん.net」立ち上げに携わるなど、馬車馬のように働く20代を過ごした加藤は30代で2児の出産を経験。ワークライフバランスを保ちつつ、社会に中長期的に貢献できる仕事を志し、旅行業界全体の若者需要を喚起するプロジェクトを数多く手がけた。

しかし、育児がひと段落したタイミングで、訪日外国人客向けのMVNOの可能性に心惹かれるように。今なら資本を集め、スケールできる事業で地域と観光に貢献できる。1年悩んで踏み切った。

「やりたいのは観光で地域の活性化。まだまだこれからです」


加藤史子◎慶応義塾大学環境情報学部(SFC)卒業。98年にリクルート入社。新卒2年目で「じゃらん.net」立ち上げに携わり、ネット新規事業の企画開発などに従事。「マジ☆部」など若者需要創出プロジェクトを手がける。

文=成相通子 写真=岡田晃奈

この記事は 「Forbes JAPAN 世界を変える「30歳未満30人の日本人」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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