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クリエイティブなライフスタイルの「種」



生江氏は現在、大麦やライ麦、生分解性プラスチック、紙など、さまざまストローの可能性を探っている。経営するお店のカップは、既に生分解性プラスチックのものを使用している。

この記事を読んでいるだけでも、「やらなくちゃいけないことがたくさんあるな」と、襟を正すと同時に「なんだか荷が重い……本当に自分の生活を改善できるのか?」と先が思いやられる気持ちになった方も多いのではないでしょうか。

しかし生江氏は、面白がって取り組むことで意識が変わっていくと言います。

「正直言って、うちの店にもプラスチック製品はあります。でも店を立ち上げる際、徹底的に減らす取り組みをしたんですよ。みんなが必要なものにプラスチック製品が入っていると、「これはダメ、あれもダメ」と。みんな最初は苦い顔をしていましたし、不便なこともたくさんありましたが、面白いことにみんなの意識が少しずつ変わっていったんです。

プラスチックが少ない環境に追い込むことによって、さまざまな創意工夫が生まれたり、それ以外のアクションについても深く考えるようになって。今ではみんな、楽しくクリエイティブにこの問題に取り組もう、という姿勢になっています。そういうマインドセットの変革が生まれたのは大きかったですし、皆さんにも十分起こりうることだと思います」

東京で発信することでアジア、世界に伝えることができる


店内を利用される場合にあえてテイクアウトカップでの提供を希望し、飲みきってしまうお客様が意外と多いと話す小島氏。そういった必要のない使い捨てを減らしていくだけでも違ってくる。

最後に主催者である小島氏がこんなことを語ってくれました。

「コーヒーは人々にとって身近な存在ですし、それこそお店であれば毎日何百という人たちに、この問題についてメッセージを伝えるチャンスがあります。特に東京のコーヒーシーンは、アジアを中心に世界中の人からも注目されています。東京からプラスチック問題を発信することで、アジア、世界に発信していくことができるので、今後もできることから取り組んでいきたいと考えています」

韓国は2018年からレジ袋を禁止、カリフォルニア州でも2019年よりレストランでの使い捨てストローの提供を禁止、イギリスは早ければ2019年に使い捨てプラスチック製品の販売を一部禁止、台湾でも2030年までに使い捨てプラスチック全廃とするなど、世界各国のプラスチックゴミ問題への取り組みは、驚くほど急速に進んでいます。

またプラスチックゴミの問題は、その領域にとどまらず、便利になりすぎた現代社会に潜む「人々の想像性の欠如」という問題へと意識の広がりもみせています。持続可能な社会に向けて、今、私たちがどんなことを意識すべきか。こうした広い意味でも、国家、企業、個人とそれぞれのプレイヤーがどのような取り組みを進めていくのか、引き続き注目していきたいと思います。

連載:クリエイティブなライフスタイルの「種」
過去記事はこちら>>

文=国府田淳

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