ターゲットは「ブルーカラー層」
Workplaceはオフィスワーカーよりも、モバイル中心で業務にあたる人々の利用率が高く、デルタ航空の客室乗務員やスターバックスのバリスタ、ウォルマートの店舗スタッフらもこのツールを用いている。
また、食品メーカーのダノンもWorkplace の初期からの顧客企業だが、同社の従業員の3分の1は工場で働く人々だ。このあたりが、ホワイトカラーの利用者が大半を占める、スラックとの明確な違いといえる。
Workplaceは月額課金のビジネスモデルをとっており、広告モデルが主流のフェイスブック帝国のなかでは異色の存在ともいえる。
「広告は無し、ソーシャルグラフも用いない、ターゲティングもやらないといったスタンスで、独自のSaaS企業として運営を行っている」とWorkplaceのディレクターのコドーニュは昨年、ロンドンで行われたフォーブスの取材に述べた。
Workplaceは小規模企業向けには無料版を提供している。また、従業員のモニタリング機能つきの、1名あたり月額3ドルのプレミアムサービスもある。
スラックが「Eメールキラー」として台頭してきたのに対し、フェイスブックの幹部らはWorkplaceを「アイデア交換を促進するプラットフォーム」として押し出してきた。また、ブルーカラー層の従業員の利用を特に意識している。
「古い世代のCEOは、誰も読まないEメールを従業員たちに一方的に送り続けていたが、新世代のCEOたちはフィードバックを求めている」とコドーニュは語った。
Workplaceが、彼らがターゲットとする人々に使い続けてもらえるかどうかは、時間が経ってみなければ分からない。