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イーロン・マスク(Photo by Mario Tama/Getty Images)

テスラのイーロン・マスクCEOは、同社の次期会長候補に21世紀フォックスCEOのジェームズ・マードックが浮上したとの報道を否定した。

マスクは10月10日のツイッターで、このニュースを報じた「フィナンシャル・タイムズ」のアカウントに向けて「これは誤りだ」と述べた。

マードックはメディア王のルパート・マードックの次男で、メディアやテック企業経営者との親交ぶりが伝えられている。彼は2017年にテスラの取締役に就任していた。フィナンシャル・タイムズは関係筋2名の証言として、マードックが11月中旬までにテスラの会長職を引き継ぐ有力候補に浮上したと伝えていた。

マスクは彼がツイッターで述べた株式非公開化の計画をめぐり、「誤った情報で投資家を欺いた」として米証券取引委員会(SEC)から訴訟を起こされた。その後、彼が会長職を退き「独立した立場」にある新会長を起用することを条件にSECと和解していた。

マスクは彼の長年の友人で、テスラの取締役を務めているアントニオ・グラシアスに会長職を引き継がせたい意向だとの報道もある。ただし、グラシアスが運営するValor Equity Partnersは初期からのテスラとスペースXの出資元であり、グラシアスがSECが要求する「独立した立場」の人物に当てはまるかどうかは疑問だ。

マスクは一連のツイートに対する罰として2000万ドルを支払うことに同意し、会長職を離れCEOの地位を守った。これはマスクがテスラの経営権を維持するために、唯一残されたオプションだった。

ここで重要なのはSECがテスラに新会長だけでなく、2名の独立したメンバーの役員会への起用を要求していることだ。テスラの役員会は弟のキンボール・マスクをはじめ、長年の出資者などのマスクと親しい面々が大半を占めている。

マスクはSECと和解後の10月4日には、再びツイッターでSECを揶揄するコメントを発信し、空売り筋らへの攻撃を開始していた。彼はSECを「空売り投資家裕福化委員会(Shortseller Enrichment Commission)とのあだ名で呼び、「彼らの仕事ぶりは素晴らしい。この名前に変えるのがお似合いだ」と発言していた。

編集=上田裕資

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