スチュワートが初めて英国チャートで首位に立ったのは1971年の3枚目のソロアルバムで、シングル「マギーメイ」を収録した「Every Picture Tells a Story」だった。その後は「Never a Dull Moment」(1972)、「Smiler」(1974)、「Atlantic Crossing」(1975)、「 A Night on the Town」(1976)、「Time」 (2013)の5枚のオリジナルアルバムでナンバーワンを獲得。2枚のコンピレーションアルバム「Sing It Again Rod」(1973)と「Greatest Hits, Vol. 1」 (1979)でも1位を獲得していた。
さらに、1位は逃したものの上位10位圏内を記録したアルバムは26タイトルが存在し、そこにはライブ盤や別のコンピレーションアルバムなども含まれる。新作の「Blood Red Roses」を含めてスチュワートはこれまで10位圏内に35枚という、とてつもない数の作品を送り込んでいる。
今回の新作で興味深いのは、過去数十年にわたりシングルヒットを連発してきたスチュワートが、今回のアルバムからはまだ1曲も英国のシングルチャートに送り込めていない点だ。しかし、ラジオのような伝統的プロモーション手段に頼らずとも、アルバムで1位を獲得出来たことは意義深い。
スチュワートの「Blood Red Roses」は、2位のCherの新作「Dancing Queen」を抑えてチャート首位に輝いた。