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I’m the CEO of CultureBanx, redefining business news for minorities.

マイケル・コース(Photo by Dimitrios Kambouris / Getty Images for Michael Kors)

米ファッション・ブランドのマイケル・コースは先ごろ、イタリアの高級ブランド、ヴェルサーチを21億ドル(約2390億円)で買収すると発表した。経営面での問題を抱えてきたヴェルサーチは、マイケル・コースの資金力を得ることで今後、人気商品を生み出すことに集中できるようになるだろうか。

ヴェルサーチの画像共有サービス、インスタグラムのアカウントには、1400万人以上のフォロワーがいる。そして、米調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、インスタグラムのユーザーは43%が黒人だ。ヴェルサーチの黒人消費者への直接的な影響力は大きいと考えられる。

また、米ビジネスニュース・サイトのカルチャーバンクス(CultureBanx)によれば、ファッションの世界で最も大きな影響力を持つようになっているのは、ラッパーたちだ。ヴェルサーチはこれまでに、ラッパーの2チェインズとのコラボレーションによってスニーカー「チェーン リアクション」を発表するなどしている。世界全体でのスニーカーの売上高は昨年、10%増加し、40億ドルを超えている。

ヒップホップは米国のY(ミレニアル)世代、Z世代にアピールするための有力なツールだ。米コンサルティング大手ベイン・アンド・カンパニーによれば、世界全体の高級品の売上高に占めるこれら世代の購入額は、2025年には 45%になると予想されている。

そのほか、ヴェルサーチのような企業が事業を拡大する上では、デジタルの世界とのつながり深い若い消費者が引き起こす市場の変化にいかに対応するかが課題になるとも指摘されている。

株式の上場を検討していた時期もあったヴェルサーチだが、実現には至っていなかった。2017年の売上高は約8億1000万ドル。利益はおよそ1700万ドルだった。同社株の20%を保有する米投資会社ブラックストーンは、マイケル・コースによる買収に伴い、これらの株式を全て売却する予定。残る80%は、クリエイティブ・ディレクターのドナテラ・ヴェルサーチと、娘のアレグラ、兄サントが保有している。

編集=木内涼子

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