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起業家たちの「頭の中」


──優先順位をつける際に意識されていることはありますでしょうか?

ユーザーからみて、「変わった感」が一番出ることを、利益とバランスさせながら実行するようにしています。

例えば、今年のゴールデンウィークに値上げを実施したのですが、それと同時に、ブランドの写真やクリエイティブの質を一気に上げることをしました。そうやってタイミングを合わせることで、ユーザーにとってはコスパがよくなったように見えて、ポジティブな印象を与えることができます。

このように、経営視点で、妥当な価格設定をすることや、原価を下げるために工場を開拓するといった活動はやりつつも、常にユーザーから見てポジティブな影響を与えることを意識しています。

 ──2つ目の素養であるバランス感はどういう場面で重要なのでしょうか?

弊社の商品開発やサービスにおける哲学は、ハイエンドな商品にはまだ価格的に手が出せない若い方にも、ハイエンドブランド並みの体験を味わってもらいたいということです。若い頃からよりいいものを知って、よりいいものを先取りできるようなブランドでありたい。それを実現する上では、商品がユーザーの手に届かなくては意味がありません。なので、価格でこれ以上は譲れないという線引きはしています。

良いクリエイターは「常に100%の商品を作りたい」と思うものですが、「最後の1%の質を上げるためには、価格を5000円上げないといけない」ということがアパレルでは良く起こります。そこの1%をユーザーの手に届く商品にするために妥協する判断を下す一方で、クリエイターにもその妥協を納得してもらうことも、経営者の重要な仕事だと思っています。

私は元々クリエイター上がりの人間なので、妥協の中にも「ここからは譲れない」という美学を持ちながら、会社経営とバランスよく考えることを気をつけています。



「真面目、かつ、パフォーマー」であり続ける

──3つ目の素養である「誠実であること」についてお聞かせください。

「真面目、かつ、パフォーマーであること」を私自身とても気をつけております。

ここまで継続してこれたのは、いろんな周りの方のサポートがあったからです。ラフォーレ原宿への出店も、うちの売上規模ではまだ妥当とは言い切れない中で、たくさんの協力があって実現することができました。これまで、ひとつひとつの期待に「誠実に」応えてきたからこそ、そうして協力してくださる方がいるのだと思っています。

さらに経営者として「誠実である」ためには、「結果を出す」ことも不可欠です。創業初期にクラウドファンディングで資金を集めたり、融資を受けたりしてここまでやってきていることもあり、「誠実に」「結果を出す」ことが、周囲の協力を得ることに重要なのだと実感しています。

連載 : 起業家たちの「頭の中」
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文=村上岳 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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