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Andrea Izzotti / Shutterstock.com

米国ではこのところ、11月6日に行われる中間選挙で“巨大なブルー・ウェーブが起きる”(野党民主党が大勝する、青は民主党のシンボルカラー)という話をよく聞く。実際にそうした大波が押し寄せる可能性は確かにあるが、まだ結果を予想するのは難しい。

米国では、1期目の大統領は中間選挙で平均23議席を失う。さらに、民主党は今回、中間選挙の候補者選びを順調に進めている。より多くの女性、白人以外、穏健派(与党共和党が優勢な地区で無党派層にアピールするため)の候補を擁立したほか、退役軍人の候補者も多い。こうした人選が有効かどうかは分からないが、悪い結果を招くとは考えにくい。

また、2008年と2012年の大統領選でバラク・オバマを支持したものの、2016年の選挙では目立った動きを見せなかった「オバマ連合」も動員され、投票に向けて準備を整えているもようだ。

この連合に含まれるのは多くが若い有権者。特に女性と白人以外、クリエイティブ・クラス(頭脳労働で報酬を得る人たちからなる新たな社会階層)が多くなっている。

国民の関心事

どの世論調査をみても、結果には大幅な男女差がある。セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」が行われてきたことや、女性候補者が過去最多となっていることからも、こうした結果は驚くべきものではない。ただ、共和党は特に女性に関する問題について、感覚が鈍いとみられている。

さらに、多くの世論調査の結果から分かるのは、医療保健の問題が民主党支持層にとっては最大、またはそれに近い重要な問題だということだ。共和党はオバマ前政権が成立させた医療保険制度改革法(オバマケア)の改廃を目指しているが、それが保険給付やメディケア(高齢者向け医療保険制度)の維持に対する大きな恐怖感をもたらしている。

共和党は「鈍感」でも経済に強い?

ただし、共和党は支持率を下げてはいても、“アウト”ではない。本記事の執筆時点で米国の失業率は3.9%、白人以外の失業率は過去最低の水準だ。実質国内総生産(GDP、4〜6月期)は、前期比年率換算で4.2%増。製造業ではおよそ40万件の新規雇用が創出され、賃金も過去数カ月にわたって上昇している。

編集=木内涼子

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