ガイドラインでは、たとえアート的なヌードであっても禁止されている。性行為や性器、裸体のクローズアップは掲載禁止で、女性の乳首もNGだ。しかし、母親が授乳している場面や、裸体画や彫刻を写真に撮ったものは禁止ではない。
とはいうものの、禁止されているコンテンツは容易に見つかる。「nude」やアダルト女優を意味する「babes」、「sexy」などの単語を検索窓に入力すると、そのような投稿を行うアカウントがすぐに見つかる。
NPO団体の「Protect Young Eyes」は、ポルノ的キーワードを用いた50件のハッシュタグをインスタグラムに報告したが、何の反応も得られなかったという。筆者が察するに彼らが事態を放置しているのは、ポルノ排除は広告収入の減少を招くからではないだろうか。
インスタグラムは10代の間でユーチューブに次いで人気のサイトとなっており、Parent’s Guideの欄では、なぜ子どもたちがインスタグラムを好きなのかを説明している。一方で、多くのポルノスターたちもインスタグラムが好きだ。無料のコンテンツがあふれるなかで、SNSを通じてファンを囲い込むことの重要性は増している。
ポルノスターたちは様々なパターンのイメージを投稿し、自分たちを売り込んでいるのだ。筆者は彼らの試みを責めるつもりはない。アダルト業界の専門メディア「X-Biz」のDon Parretは次のように述べる。
「ポルノスターはSNS経由で人々にアピールし、彼らのサイトへ誘導しようとしている。認証済みアカウントを持つスターたちは、数百万人ものフォロワーを持っている。彼らにとって認証アカウントを失うことは非常にダメージが大きい。しかし、一線を超えてしまう者も後を絶たないのが現実だ」
インスタグラムはルール破りを行う者に、適切な指導を行うことが必要だ。もしくは、この状況を反映して、ルール自体を見直す必要がありそうだ。