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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

代官山Tサイトの駐車場で行われた「GT-R50 by イタルデザイン」発表イベント

トランプ大統領が何を言おうが、グローバリゼーションは良いものだと思う。自動車業界では、特にそうだと確信する。世界のさまざまな国の強みとテイストを合わせることによって、クルマをアピールできる客層はより広がる。

数年前には、マツダとフィアットが共同開発した「ロードスター」と「124スパイダー」という兄弟車が話題になったし、BMWとトヨタが共同開発をした「新スープラ」と「次期Z4」は来年発売される。

最近では、日産とイタリアの名門イタルデザイン社の協力による 「GT-R50 by イタルデザイン」が世界の自動車界に大きな衝撃を与えている。同車のネーミングの由来は簡単。GT-Rとイタルデザイン社、どちらもの50周年というアニバーサリーを祝っているわけだ。

GT-R50は、夏に発表されて以来、業界の「レッドカーベット」ともいうべき世界的な自動車イベントに登場している。

渡辺謙氏は、ハリウッド映画「ラスト・サムライ」やブロードウェイミュージカル「王様と私」で世界に演技力を見せつけた。同様にGT-R50は、欧州で発表され、英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでの正式なお披露を経て、米国の名門ローレックス・モンテレー・モータースポーツ・ウィークで展示され、ラグナセカを走り、世界に圧倒的な性能を見せつけてから、ついに日本に上陸した。

約100台のGT-Rが一堂に

だから、先週、東京・代官山のTサイトで、GT-R50 by イタルデザインがアンベールされた時、まるで日本に帰って来た全米王者の大阪なおみのような“凱旋者”という印象があった。



朝7時、Tサイトの駐車場で「モーニングクルーズ」というイベントが始まった時、すでに200人以上のエンスーとメディア、GT-Rのオーナーたちがかけつけていた。誰もが、50台限定、1億2千万円というGT-Rはいったいどんなものか、その眼で見ようと興奮していた。

このような発表は日産にとって初の試みだ。自動車業界では、ホテルにメディアを集めて新車のお披露目をするのが通常パータン。それが今回、Tサイトでの「モーニングクルーズ」で盛大にGT-R50を発表するため、日産はGT-Rのオーナーや一般人にSNSで連絡し、会場には100台ほどが集まっていた。

しかも、GT-Rの50年の歴史にスポットを与えるために、座間にある日産ヘリテージ(博物館)から数台の歴代GT-Rも引っ張り出してきた。1968年型の初代GT-Rもあれば、1973年型の2000GT-Rのレースカー、そして1995年型のNISMO GT-R LMというレアな車種まで。当然、一般人の間で最もよく知られているGT-RのR32、R33、R34、R35も多く展示していた。

面白いことに、GT-R50の隣りにその2000GT-Rのレースカーが並んでいたので、1つ重要なポイントに気づいた。なんとGT-R50の金色のノーズの輪は、ゼッケン73番のレースカーからインスピレーションを受けていたのだ。

文=ピーター ライオン

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