会社が採用候補者に求める3つのもの

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近年、採用に必要なものは経歴だけではなくなっており、雇用主は候補者が適材であるかどうかを見極めるため、人格などの特性も見るようになった。これは採用面接で心に留めておくべき重要な点だ。面接ではあなたの経験だけではなく、個性や成長についての考え方、社会的スキルを示すことが必要となる。

私は米クレジットカード大手マスターカードのマイケル・フラッカーロ最高人事責任者を取材し、雇用主が採用候補者に求めるものについて話を聞いた。理想的な候補者の特徴としてフラッカーロが挙げたものは次の3つだ。

1. スキルと相性

「私たちは、募集中の仕事で必要とされるスキルを持つ人材を探しているが、同じくらい重要なのは、会社の文化と適合するモチベーションや態度を持つ人材であることだ。候補者は応募前に必ず、会社のこうした側面を調べる必要がある。新たなレストランを試す前に口コミサイトを確認するのと同じで、応募先企業の労働環境や文化を調査すること。グラスドアやフィッシュボウル、ユーチューブなどのソーシャルサイトを使い、企業の内部の様子についてうかがい知ることもできる」

2. 個性

「面接のプロセスでは、やる気や好奇心、楽観的な思考、グローバルな考え方、問題解決の才能を示す候補者が良い印象を残しがち。また当社は、対人関係の構築が得意で、ワークライフバランスについて健全な考え方を持っている人を評価している」

「シンプルな話し方ができることも重要だ。私たちのビジネスは非常にテクニカルだが、それをどんな人でも理解できるよう言い換える必要がある。複雑な話題をシンプルで興味が持てるものにする効果的な戦略として、ストーリーの共有と、分かりやすい例の提示がある。これにより、候補者は自分が自らのコンテンツを理解しているだけでなく、人々が知識のないトピックともつながれるよう支援できることを示せる。これは、企業のあらゆるレベルの従業員ができるリーダーシップの示し方だ」

3. 機敏さ

「仕事の遂行方法は、遂行した仕事内容と同じくらい重要だということを覚えておこう。現代の雇用主は、あなたの今までの達成事項に加え、あなたの仕事の仕方や意思決定方法を吟味している。ペースが速く、予測不可能性が増している現代では、新たな状況や今まで出くわしたことのない状況に直面することが時々ある」

「こうした状況で会社にとって重要なのは、従業員の人格(誠実さや公平さ、良識など)に自信を持てることだ。こうした性質こそ、事前に知ることができない状況で従業員の反応を決める指針となる。会社は、従業員が下す決断が会社の価値観に沿ったものになるようにしたいと考えている。個人的な原則や意思は重要だ。面接中は、自分の答えを通じてこうした性質を示すこと」

フラッカーロから求職者への総合的なアドバイスは次のようなものだ。「自分らしく振る舞い、思慮深く、良い質問をすること。おそらくどの企業でもそうだが、マスターカードでは、誠心誠意をもって仕事をする人材を求めている」

編集=遠藤宗生

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