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2018.09.27 06:30

ウィンクルボス兄弟の仮想通貨取引所、英国進出を画策中

テイラー・ウィンクルボス(左)キャメロン・ウィンクルボス(右)(Photo by Astrid Stawiarz / Getty Images)

テイラー・ウィンクルボス(左)キャメロン・ウィンクルボス(右)(Photo by Astrid Stawiarz / Getty Images)

映画「ソーシャル・ネットワーク」ではマーク・ザッカーバーグの敵として描かれたウィンクルボス兄弟は、今では仮想通貨業界の名物兄弟だ。そのウィンクルボス兄弟が運営する仮想通貨取引所「ジェミニ(Gemini)」が英国進出を検討していることが明らかになった。

今年に入ってビットコインが60%も暴落するなど、仮想通貨は軒並み下落しているが、ウィンクルボス兄弟は仮想通貨の将来について強気の見通しだ。2人が2014年に設立した「ジェミニ・トラスト・カンパニー(Gemini Trust Company)」は、取引高で世界の上位100社に入る。

ファイナンシャル・タイムズの報道によると、同社はコンサルタントを雇用して英国進出の準備を開始しており、近く英国の当局に認可申請を行うという。ビットコインの価格は、昨年末につけた2万ドルから6500ドル近くまで下落したが、著名投資家のマイケル・ノボグラッツ(Michael Novogratz)は先週、ビットコインの価格は底を打ち、これから高騰すると予言した。

モルガン・スタンレーが昨年行った調査によると、世界の仮想通貨取引所の大半が英国で登録されているという。しかし、取引量では英国は世界の1%しか占めず、1位は地中海の島国のマルタ共和国だという。

仮想通貨への投資が急増する中、英国を含む世界各国の規制当局が監視を強化している。先週には、英国の政治家グループが仮想通貨業界をアメリカ西部開拓時代になぞらえて「ワイルド・ウェスト」と表現し、マネーロンダリングや価格操作、投資家リスクに対する懸念を表明した。議員らは仮想通貨業界が金融機関を監督する金融行動監督機構(FCA)の監視下に置かれるべきだと訴えた。

ジェミニは、フィナンシャル・タイムズに対する声明の中で次のように述べている。「当社は、デジタル資産コミュニティの成長とインフラ整備を図るため、最高のデジタル資産取引きと管理サービスを提供するべく世界中の法域を調査している。直ちに実行する計画はないものの、グローバル経済が安全で法に準拠した方法でデジタル資産の売買や保管ができるような機会を常に精査している」

編集=上田裕資

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