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2018.10.21

なぜ、私は「AIだけ」に投資するのか?

ブレイヤー・キャピタル創業者 ジム・ブレイヤー


Q. AI全体のエコシステム(生態系)はどうなっていくのでしょうか。結局はアマゾンやマイクロソフト、フェイスブックなどの大手が覇権を握るのでしょうか?

A. それらの企業と、中国企業のアリババやテンセントがクラウド・プラットフォームを押さえる可能性が高いですね。そうしたこともあり、スタートアップは垂直市場を狙うべきでしょう。

Q. 確かに、巨大な潜在性を秘める垂直市場もありますね。

A. 医療業界がそうですよね。人支援型の診断や解析でAIが役立つでしょうが、その数を考えれば、市場の時価総額は数千億ドル規模に達します。金融サービスもまた同じです。

Q. AI企業は、若い人を好む他のスタートアップとは異なり、さまざまな年齢の労働者を雇う傾向にあるようですね。

A. 例えば、ペイジAIと、その提携先のメモリアル・スローン・ケタリングがんセンターでは、創業チームの医師は50代半ば〜後半です。彼らは、最先端のアルゴリズムデザインに精通した20代後半の研究者と肩を並べて働いています。AI企業の多くが、こうした素晴らしい経験と専門性、若さのバランスを持っていますよ。

Q. 中国で多くの時間を過ごしているようですね。AIのグローバル競争では、どの国が先行していると思いますか?

A. まずはアメリカですね。最高峰の大学が卓越した特質と才能を発揮しているからです。中国も驚異的です。イノベーションを起こす十分な能力を持ち合わせています。今後数十年は、アメリカと中国がAI投資に向くと言えるでしょう。

interview by Rich Karlgaard photograph by Michael Prince

この記事は 「Forbes JAPAN 100通りの「転身」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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