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ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信


09年に不倫スキャンダルが発覚し、無期限でツアー欠場を表明したときも、12年にアーノルド・パーマー招待で優勝を果たし、その年にPGAツアー通算74勝を達成、ジャック・ニクラスを抜いて優勝回数単独2位となり、見事に復活を遂げていたが、今回の5年間にも及ぶ不振は、もう二度と彼の優勝する姿は見られないのではないかと考えられていた時期もあった。

しかし、やはりウッズはウッズであり、「ゴルフの神様」は、2018年の最後を飾るツアーチャンピオンシップで5年ぶりの優勝を果たす。おりしもこれがウッズのPGAツアー80勝目。サム・スニードの持つ通算82勝の記録にあと2つと迫った。

テレビ中継は視聴率142%アップ

かつての黒豹のような精悍な動きとは異なり、42歳となったウッズはガッツポーズも控えめで、「イエィ!」と唸ることもなくなり、白髪の混じった不精髭を掌で撫でながら下を向いて歩く。お腹も出た。しかし、たくさんのギャラリーが彼のあとを追い、日曜日の最終日はかつてない入場者がトーナメント会場を訪れ、ウッズを応援した。

ウッズは優勝のパットを沈めた瞬間、泣いた。メディアは一斉にウッズが泣いたと報じ、その画像がネットに拡散した。ウォール・ストリート・ジャーナルは、タイガー・ウッズの人生の第3幕が上がったとさえ書き、テレビ中継をしたNBCは、去年と比べ視聴率が142%アップした。

25日からは、フランスで国別対抗戦のライダーカップが始まる。今回はキャプテンではないが、ウッズの出場で例年にない盛り上がりが予想されている。ライダーカップのホームページにも、日曜のウッズの優勝がトップニュースで掲載されている。

ファンであってもなくても、ウッズのカムバックを、ゴルフのカムバックとして捉える多くの人たちがアメリカに、日本に、世界にいる。このところ、ファン離れが続くゴルフ業界。今回のウッズの復活を梃子に、一気に人気復活をめざして動き出すことは必定であろう。本気で新たなファン獲得のために、マーケティングに取り組むべきだろう。

連載 : ラスベガス発 U.S.A.スプリット通信
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文=長野慶太

タイガー・ウッズアーノルド・パーマーレビブリヂストンマツダ
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