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「ドリーマーズ・ファンド」ファウンダーの本田圭佑(左)とウィル・スミス(右、Getty Images)

「インタビューを始めましょうか」。ウィル・スミスの大きな背中に声をかけると、キッチンカウンターに立ってトルティーヤを頬張っていた彼は、“Oh! sorry”と振り向き、「チーム」が揃ったダイニングの丸いテーブルについた。

8月2日、本田圭佑が「チーム」と呼ぶ4人が、フロリダとキューバの間に位置するバハマ諸島に集まった。本田たちが顔を合わせた場所は、バハマにあるウィル・スミスのコンドミニアム。窓の外には、島の緑やエメラルドグリーンの海が見える。

この日、私たちForbes JAPAN編集部とカメラマンはバハマを訪ね、ウィル・スミス、本田圭佑、矢田公作、中西武士の「ドリーマーズ・ファンド」にインタビューをする機会を得た。

4人揃っての取材と撮影はもちろん初めて。また、ウィル・スミスは世界的な映画スターではあるが、映画のプロモーション以外で雑誌のインタビューに応じたことはない。特にビジネスに関することを彼は公に語ったことはなく、タレントのサイドビジネスとはスケールの違う彼の事業についてはほとんど知られていない。

10カ月、30回以上のミーティング

では、リビングのテーブルに着いた4人を順に紹介したい。まず、ウィル・スミス。190センチちかい長身、Tシャツの袖から突き出た丸太のような腕、ジョークで周囲を笑わせる姿は、長年、映画で見慣れた雰囲気そのままだ。このときも「なんてったってケースケの足は速すぎだ!さっき、外で競走したら、全然追いつかずに負けてしまったんだよ!」と大きな笑い声をあげて、我々をリラックスさせようとする。

次に、ウィルのファミリーオフィス「SMITH FAMILY CIRCLE」のCEO、矢田公作。母親が日系3世で、アメリカ生まれの彼は名前こそ日本人だが、日本語は話せない。ハーバード大学ではフェイスブックのマーク・ザッカーバーグと同級生だった。これについては後述したい。

続いて、中西武士は本田の個人投資ファンド「KSKエンジェル・ファンド」のパートナーで、彼も幼少期からアメリカ育ちである。

そして本田圭佑。彼については、もはや説明は不要だろう。


2018 FIFAワールドカップ ロシア、セネガル戦での本田圭佑(右)と岡崎慎司(2018年6月24日撮影、Getty Images)

この4人が「ドリーマーズ・ファンド」を立ち上げたと報じられたのは、7月18日だった。日経新聞は一面で〈日本で約1億ドル(約110億円)を集め米国を中心に創業したての有力スタートアップ企業に投資する〉と書いている。だが、多くの人が「なぜ?」と思っただろう。ドリーマーズ・ファンドにアンカー投資家として参画する野村ホールディングス(野村HD)内部でも、当初はこんな疑問が上がったという。

「キャピタリストでもない有名人が、なぜベンチャー投資なのか」と。

若い起業家に投資をするという行為が、なぜ新聞の一面を飾るのか。まずはここで時計の針を戻し今年4月、舞台をメキシコに移そう。

文=藤吉雅春

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