ガジェットの分解レポートで有名な「iFixit」がiPhone XSとiPhone XS Maxを分解した結果、これらの2モデルには追加のアンテナが実装されていることが判明した。これにより、XSとXS MaxはCat.16のギガビットLTE通信に対応しただけでなく、4G通信でのパフォーマンスも大きく向上している。
「SpeedSmart」が米国の通信キャリア3社(AT&TとT-Mobile、ベライゾン)の4G回線での2機種の通信速度を測定した結果、2017年発売のiPhone Xと比べて2倍から3倍も接続スピードが向上していることが分かった。
大量のデータ通信を行うユーザーにとって、通信速度の向上は大きなメリットといえる。この結果はまた、多くのユーザーがiPhone XRを避ける理由にもなるだろう。
XRは上位モデルのXSとXS Maxの機能の大半を、割安な価格で実現している点が大きな魅力だ。しかし、XRのスペックの詳細を確認すれば、このモデルに採用された通信規格がiPhone Xと同じCat 12のLTE接続であることに気づくだろう。この点が、XRと上位2機種の大きな差なのだ。
もちろん、iPhone XRにはコスト以外のメリットもある。XRは上位2機種よりもバッテリーの持続時間が長く、最上位機種のXS Maxよりも電池の持ちがいいのだ。
既に発売されたiPhone XSとiPhone XS Maxの、4Gでのパフォーマンスが優れていることは歓迎すべきニュースだ。しかし、XRの発売を待ち構えている人にとっては残念な報せとなった。