トランプ政権暴露本「恐怖の男」が発売初週に110万部突破

トランプ政権の暴露本「FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実」(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

ウォーターゲート事件を暴き、リチャード・ニクソン元大統領を辞任に追い込んだことで知られる著名記者、ボブ・ウッドワードによる政権暴露本「FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実(Fear: Trump in the White House)」が発売初週で膨大なセールスをあげた。

出版元の「サイモン&シュースター」は9月18日、発売から1週間の売上が110万部以上に達したと発表した。同社のプレジデントを務めるJonathan Karpはプレスリリースで「『恐怖』と題されたこの本の売上は、巨大と呼ぶほかにない。読者や批評家らはボブ・ウッドワード記者の報道に称賛の声を送っている」と述べた。

初週110万部という売上はサイモン&シュースターの創業以来の最高記録だ。また、2018年に発売された政治関連書籍のいずれをも上回る記録となった。元FBI長官のジェームズ・コミーの「A Higher Loyalty(より高き忠誠 真実と噓とリーダーシップ)」は初週60万部、マイケル・ウォルフの「Fire and Fury(炎と怒り)」は初週20万部だった。

ワシントン・ポストの現役編集主幹であるボブ・ウッドワードが執筆した「FEAR 恐怖の男」は、発売初日に75万部の売上とされたが、その後、電子書籍やオーディオブックの売上を含めて90万部と訂正された。「予約注文のみで、これまで当社が発行してきたあらゆる書籍を上回った」とサイモン&シュースターはプレスリリースで述べている。

発売日の9月11日に、サイモン&シュースターはこの書籍の9刷目を発注し、ハードカバーの部数は115万部を超えた。その後、10刷目を発注し、総発行部数は120万部以上に達しているという。

米国の出版業界では今年、政治関連の暴露本が好調なセールスをあげている。マイケル・ウォルフの「Fire and Fury」は4カ月間で200万部を販売し、ベストセラーリストでは「FEAR 恐怖の男」に次いで2位となっている。

暴露本のブームはまだやみそうもない。来月にはトランプと関係を持ったと主張するポルノ女優、ストーミー・ダニエルズの告白本が米英の2大出版社から発売される。

編集=上田裕資

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