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老舗の功績とCEOの戦略

ヘンリベンデルの閉鎖は、ショッピングエリアとして有名なニューヨークの5番街の景色を再び変えることになる。ヘンリベンデルから20ブロックほど離れた所にある百貨店ロード・アンド・テイラーの旗艦店は、ホリデーシーズンの終了後には閉鎖され、その後は米ウィーワークが運営する共用オフィススペースとなる。

5番街は現在、昔からある高級百貨店ニーマン・マーカスやバーグドルフ・グッドマン、高級宝飾ブランドのティファニーなどと、アップルやマイクロソフト、ダイソンなどの店舗が混在する一画となっている。

百貨店ヘンリベンデルのルーツは、創業者のヘンリ・ベンデルが1895年にニューヨークのグリニッジ・ビレッジに開いた店舗にさかのぼる。現在の旗艦店は、1985年に同社を買収したウェクスナーが1991年にオープンさせた。

ヘンリベンデルのウェブサイトによれば、その注目すべき功績のリストには、創業者の氏名を初めてブランド名としたこと、5番街に店を構えた最初の高級小売店であること、初めて店内でファッションショーを開催した小売店であることなどが含まれる。

また、米国に初めてココ・シャネルの商品を紹介したこと、アンディ・ウォーホルをインハウスのイラストレーターとして採用、その才能を見出したことでも功績があるとされている。

2008年以降、ヘンリベンデルは店舗網を拡大。ニューヨーク以外の都市にも進出した。ウェクスナーは新店舗について当時、「われわれが着手した事業の中で、恐らく最も将来有望なものの一つだ」と述べていた。だが、今年81歳になったウェクスナーは、自社の戦略的目標に合わないと判断したブランドを切り捨てることには慣れている。

オハイオ州コロンバスに本社を置くLブランズは、一時はアバクロンビー&フィッチからエクスプレスまでを擁したアパレルの“帝国”を築いた。ウェクスナーはこれまでに傘下のいくつものブランドを、スピンオフさせ、売却し、そして閉鎖している。

編集=木内涼子

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