厳しいフィードバックを効果的に伝える方法

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建設的な批判をすること

建設的な批判は、恐らく最も活用されていない人材開発ツールのひとつだろう。建設的な批判を行うことで、部下は改善すべきことを認識し、その改善が大切である理由も理解できる。これは、批評と解決策の両方を与えるバランスのとれたアプローチだ。こうしたフィードバックを与えるためには、具体的に何を批判しているのかと、現状のままだと生じてしまう影響を説明し、部下が改善するための計画を作ること。

例えば、部下が送るメールが、いつもタイプミスや文法的な誤りばかりだった場合。それに対してただ、問題だからやめるように言うだけでなく、この問題が引き起こす影響について説明すること。これが問題である分かりやすい理由の一例を示し、行動を正すことが重要である理由を確認する。部下と一緒に改善方法を考え、その改善を実現する期限を設定しよう。

フォローアップ

フィードバックを伝えたら、フォローアップが必要。部下に対して、あなたはここを改善する必要がある、と伝えるだけでは不十分だ。従うべきプランと、達成すべき目標を与えなければいけない。

上司は、部下が順調に前進できるように導く必要がある。事細かく管理すべきでないが、進捗を定期的にチェックし、継続的なフィードバックを与えること。

最初は、アドバイスをまめに与え、頻繁にコミュニケーションをとる。部下の進捗を見ながら徐々に引いて行き、自分で完全に管理させるようにしよう。最も重要な点は、部下が改善できたときはそれをきちんと認め、達成の喜びを実感させることだ。

正直であること

フィードバックを与える際には、正直さが常に大切となる。ある従業員の仕事ぶりが思わしくない時、それを本人に伝えるのは上司の責務だ。恐らく、その従業員は自分のパフォーマンスが必要な水準に達していないことに気付いているだろう。

従業員が直面している問題やチャレンジを乗り越えることを手助けするというスタンスに立ち、会話を組み立てること。苦戦しているようだけれど、何か手助けできることはないか、という切り出し方で会話を始めれば、部下は批判を受け入れやすくなるだろう。

業績の思わしくない部下の対話は、必ずしも難しいものではない。フィードバックを適切に伝えるためには、以下の4つのステップに従えばよい。

1. 問題点を批評する
2. 問題点がもたらす影響を説明する
3. 改善方法を説明する
4. 相手が理解できたかを確認し、相手からのフィードバックを求める

このステップにより従業員は何をすればよいかを理解し、部下側にも質問をする機会を与えることができる。

編集=遠藤宗生

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