フェイスブックのポリシーでは、銃器やサイレンサー、ナイフなどの武器類や花火の販売や、銃器を「見せびらかす」行為を促進する広告を許可していない。一方で、武器関連のブログや安全講習会、一部の付属品の広告は許可されている。
フロリダ州、アイオワ州、ペンシルベニア州の3つの銃射撃場は、こうした“安全”なカテゴリーに分類されるとみられる投稿を宣伝しようとしたところ、フェイスブックから拒否されたと主張している。射撃場の多くは、ディーラーとして銃の販売を行ったり、訓練クラスを開設したりしている。
アイオワ州ダベンポートにある射撃場の女性オーナー、ジャネル・ウェストロムは、同市の郊外で20歳の女性が殺害される事件が起きたことを受け、射撃場で提供する訓練プログラムを強化し、主に女性向けに銃を使わない護身術クラスも開設した。
電子メールで取材に応じたウェルストロムによると、「射撃場の投稿はどんなものでも宣伝できないため、そうしたクラスの広告も打てない」という。
この射撃場は3年前にオープンし、今年の売り上げは200万ドル(約2億2200万円)を見込んでおり、パートタイマーを含め約15人の従業員がいる。
ウェストロムいわく、最近のフェイスブックは“必要悪”だという。「傑作だったのは、単に“我が国の軍隊をサポートします”という投稿を宣伝しようとしてブロックされた時。こうした問題について生身の人間と話もできず、私もマーケティング担当のイアンもいら立ちを感じている」
筆者は、フェイスブックの小企業担当幹部と連絡を取り、射撃場オーナーがブロックされた広告を転送するとともに、ウェストロムの体験談を共有した。しかし、初回の応答はあったものの、その後にこちらが設定した締め切りまでに回答は得られなかった。筆者はまた、グーグルへもコンタクトを試みた。