男の同僚が先に昇進する本当の理由

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2. 自分の中で線引きをする

ハーバード・ビジネス・レビューが696人を対象に行った一連の実験によると、女性がそうした仕事に志願した理由は、女性の方がその仕事をうまくこなせるから、あるいはそうした仕事が好きだからではなかった。また、女性は男性よりもリスクを嫌ったり、利他主義的であったりするからという理由でもなかった。

実験結果から分かったのは、「女性の方が男性よりも手を挙げる」という共通認識や期待が、この問題を引き起こしている真の理由であることだった。

実験の参加者は、ほぼ全員が昇進へ結びつかない仕事に消極的だった。しかし、女性は76%の確率で仕事の依頼を受け入れたのに対し、男性はわずか51%だった。この結果から、男性にとって「ノー」と言うことは女性よりもたやすいことがわかる。

また、男性の方が女性よりも早く昇進するのであれば、キャリアアップを図るには自分の価値を正しく理解するだけでなく、自分の役割を通じて与えたいインパクトにつながりそうもない仕事は断る意思が必要であることを、この実験結果は示しているのかもしれない。

3. 昇進につながる仕事にもっと志願する

さほど重要でないプロジェクトは折に触れて断るのが最善かもしれない一方で、収益を生む仕事に取組み、自分の価値を会社や同僚、クライアントに業績として示すことも、同様に大切だ。

今の会社での昇進につながるものに関する新たな知識を生かし、次のレベルに進むのに役立つ仕事に「イエス」と言うこと。きちんとした意味で職場に欠かせない存在となることにエネルギーを注ごう。

「女性は男性よりも進んで仕事に志願するべき」という共通認識を覆すのは難しいとしても、自分の価値を認識し、いつでもノーと言えるようになり、チームや会社へ有意義な貢献ができるようエネルギーを注ぐことで、同じ土俵で挑めるようベストを尽くすことはできる。

編集=遠藤宗生

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