これはつまり、折りたたみ式スマホの発売は立ち消えになってしまったということなのか? 結論からいうとノーだ。
サムスンは2017年に、折りたたみ式端末を2018年の早期に立ち上げると宣言していた。その後、スケジュールは2019年に延期されたが、同社は折りたたみ式スマホが間もなく市場に投入されると、繰り返し述べてきた。
サムスンはThe Korea Heraldの取材で次のように述べた。「当社は開発中の端末に関し、11月のイベントでいくつかの発表を行う。その際におそらく、端末のスペックについても言及する予定だ」
これは非常に曖昧な印象を与えるコメントであり、新製品の発表を控えた企業の発言としては異例のものといえる。サムスンのモバイル部門のプレジデントのDJ Kohは先日、同社が折りたたみ式端末を開発中であると発言し、市場への投入に関して「世界初のポジションを他社に奪われたくない」と述べていた。
一部ではサムスンが折りたたみ式端末の開発過程において、難題を抱えているとの見方もある。しかし、その難題というのは折りたたみ式ディスプレイそのものの開発ではなく、バッテリー等の内部のコンポーネントをどう組み込むかという製造上の課題だと考えられている。
折りたたみ式端末の市場への投入は、サムスンが他メーカーと差別化を果たす上で非常に重要な意味を持つ。また、折りたたみ式のスマホは携帯性に優れており、ユーザーのメリットも大きい。
しかし、サムスンの折りたたみ式スマホの価格は、2000ドル近くに達すると予測されており、どこまで消費者に受け入れられるかは未知数だ。また、同社は韓国メディアの「The Investor」に対し、この端末が大量生産されるのはまだ先のことだと述べている。
ただし、仮に少ない生産台数であっても、サムスンが他社に先がけ、折りたたみ式スマホを市場に投入することは、競合メーカーにとって重大な脅威となるだろう。