カナダ政府、軍関係者の大半に「大麻使用」認める方針

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10月から嗜好用大麻が解禁されるカナダで、軍関係者の大麻使用にあたってのルールが発表された。9月7日、カナダ軍が発表した命令書では、ほとんどの軍関係者に対して嗜好目的の大麻使用が認められている。ただし、特定の任務に関わるメンバーは使用が制限される。

一般的なカナダ軍兵士は勤務開始の8時間前から、大麻の使用が禁止される。また、武器や車両を取り扱う兵士は、勤務開始の24時間前から使用禁止となっている。

さらに、航空機や潜水艦での任務や、高高度からのパラシュート降下を行う者は、任務開始の28日前からの大麻の使用が禁止される。また、当然のことながら、勤務時間中に大麻を吸うことは許されておらず、海外で勤務を行う際にも大麻を所持してはならないとされている。

今回のルールの発表にあたり、カナダ軍は軍関係者らに自身の行動に責任を持つよう求めており、軍のリーダーらは部下たちがこの指針に沿った行動を行うことを確信している。

カナダ軍の人事部長のChuck Lamarreは、CBCニュースの取材に次のようにコメントした。「我々は今回のルールの制定にあたり、大麻の使用が許される時間と許されない時間を明確に規定した。また、使用が許可されないメンバーも規定しており、軍事任務の遂行に支障が出ない対策をとっている」

Lamarreはさらに「我々はカナダ軍のメンバーらが、正しい倫理観やモラルを持っており、大麻やその他の物質による悪影響を受けないことを確信している」と述べた。

今回の命令書では、大麻が依然として多くの国で違法であり、軍のメンバーが諸外国に大麻を持ち込んだ場合、トラブルに発展する可能性が指摘されている。それを前提として、命令書には「カナダ軍関係者が海外を訪問する場合は、現地での大麻の吸引や所持に関わる法律を十分理解することを義務づける」との規定がある。

カナダでは成人の嗜好用の大麻使用が10月17日に解禁される。それを前に、カナダ軍が大麻使用に関する明確なルールを公開したことは、嗜好用もしくは医療目的の大麻を使用するカナダ軍関係者にとっては嬉しいことに違いない。

編集=上田裕資

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