デジタルマーケティングでの「cookie」の価値は消滅したのか?

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クロスデバイストラッキング問題の解決はいまだ困難

クロスデバイストラッキングの正確性向上の取り組みは、決定論的または確率論的な識別方法(どちらも当て推量を硬く表現した言葉だ)といった戦略により混乱している。

モバイル端末が一番人気のプラットフォームに躍進したことにより、顧客の動向や好みをより正確に把握したいというマーケターのニーズは高まっている。

携帯電話の普及により固定電話が廃れたように、モバイル端末ユーザーの間ではデスクトップパソコン離れが進んでいる。

モバイル端末でのサイト滞在時間は伸び続けている。ストーン・テンプル・コンサルティングなどが行った調査では、モバイル端末でのサイト滞在時間は、デスクトップと互角にまで増えているという。

最も使えるIDは?

クッキーがその輝きを失い、マーケターらがクロスデバイストラッキングを極めようと試みる中、全てのデジタルIDが平等に創られているわけではないことが判明している。

「普遍的ユーザーIDが最も必要とされている」とR2iのゴールドスタインは言う。

「デバイスIDは、データモデリング処理では有用だが、他のデータポイントの間での重要性は、対象となるオーディエンスによって変わる。分析を実施する際には、対象となるデータポイントの数は多いに越したことはない」

「デバイスIDは有益かもしれないが、データモデルを使わない限り、目標とする経験を実現するためにどのデータポイントが最も重要かを見極めるのは難しい場合がある」

「概して、デバイスIDはデータの中に含まれるべきだが、他のデータポイントよりも価値があることが分析によって示された場合に限る」

編集=遠藤宗生

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