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Deputy editor for Industry; eyes on the skies

Dmitry Kalinovsky / shutterstock.com

米カリフォルニア州サニーベールに拠点を置くインポッシブル・エアロスペース(Impossible Aerospace)は9月10日、シリーズAの資金調達ラウンドで940万ドル(約10億4800万円)を調達したことを明らかにした。

ベッセマー・ベンチャー・パートナーズが主導した調達ラウンドには、エアバス・ベンチャーズなども参加。インポッシブルがこれまでに調達した資金は、総額およそ1100万ドルとなった。

「電動航空機」の開発を目指すインポッシブルは、クアッドコプター型ドローンを発表している。米国内では今年第4四半期中に出荷を開始する予定で、価格は基本モデルで7500ドルから。「US-1」と名付けられたこのドローンは、他社製品の4倍程度に当たる約2時間の飛行が可能だ。従来のリチウムイオン電池を構造要素の一部として組み込む技術を開発したことで、飛行時間を大幅に延ばすことができたという。

インポッシブルの創業者であり、電気自動車(EV)メーカー、テスラでバッテリーエンジニアとして働いた経験を持つ26歳のスペンサー・ゴア最高経営者(CEO)は、US-1は「航空機というより空飛ぶバッテリーだ」と語る。

ゴアによれば、積載量によって違いはあるものの、大きさが約60cm×60cmで6kgほどのUS-1は、重量のうち最大およそ70%をバッテリーが占める。同程度のサイズの他社のドローンの場合、その割合は20%程度だ。

政府機関を顧客に

インポッシブルは、警察や消防・救助活動などを行う公的機関を主な顧客としたい考えだ。「US-1」という名称は、国産であることを示すものだという。ドローン市場で圧倒的なシェアを持つ大疆創新科技(DJI)をはじめ、中国製のドローンが収集するデータについて懸念を募らせる米当局にとって、国産であるというのは魅力的な点だろう。

航空宇宙・防衛産業が専門の調査会社ティール・グループで無人小型飛行体(UAV)業界を担当するアナリストはこの同社の方針について、「政府機関に焦点を絞ることは非常に賢明だ」との見方を示している。

「最大積載量が多く、飛行時間が長い製品を提供できるなら素晴らしい。同社の位置付けを、確実により良いものとするだろう」
また、政府機関を顧客に持つことにはもう一つ利点があるという。法人顧客が価格ばかりに関心を持つのに対し、政府機関は製品の性能に対して料金を払うことにより高い関心を持つことだ。

編集=木内涼子

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