世界の雇用動向や仕事に関する好みについて今年1~4月に行われたこの調査は、同様のものの中では過去最大の規模となる。197カ国の労働者を対象に実施。36万6139人から回答を得た。
対象国全体を見ると、「外国での勤務を希望する」と答えた人は57%だった。2014年に行われた類似の調査では、64%が外国で働きたいと答えていた。
外国への転勤を希望する労働者の割合は、発展途上国で特に高くなっている。最も高かったインドでは、90%が「希望する」と回答。2位のブラジルでは、70%が同様の考えを示した。
「米国」人気は変わらず
転勤先として希望する人が最も多かったのは、2014年の調査と同じ米国だった。回答者全体の34%が、「米国で働きたい」と答えている。
欧州では、2014年の調査で最も人気が高かったのは英国だった。だが、ブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)が状況を変えたものとみられる。今回の調査では、転勤先として最も希望者が多かったのは、同地域の経済大国、ドイツだった。
ドイツ勤務を希望すると答えた人は全体の26%で、人気の赴任先ランキングでは2位となった。英国は今回、5位にランクを下げている。
また、経済が急速な成長を遂げてきた中国は、トップ10には入らなかった。アジアで唯一ランキングに入ったのは、10位の日本だった。
以下、世界の労働者にとって「最も魅力的な外国の赴任先」の上位10カ国を紹介する(数字は「その国への転勤を希望する」と答えた人の割合)。
1位:米国/34%
2位:ドイツ/26%
3位:カナダ/24%
4位:オーストラリア/21%
5位:英国/20%
6位:スペイン/14%
7位:フランス/14%
8位:スイス/13%
9位:イタリア/11%
10位:日本/10%