PagerDutyの世間的認知度はさほど高いとはいえないが、クラウド企業としての評価額は10億ドルを突破している。同社は9月6日に9000万ドルの資金を、T. Rowe Price Associates やWellington Managementから調達した。また、VC業界からはAccelやAndreessen Horowitz 、さらにBessemer Venture Partners らが参加し、PagerDuty の企業価値は13億ドル(約1440億円)を突破。累計資金調達額は1億7300億ドルに到達した。
同社CEOのJennifer Tejadaは「今後の業務拡大に備え、新規のパートナーを迎えることは必須の課題だった」と述べた。
Tejadaによると、PagerDutyは今回、約4週間で資金調達を行なったが、これは空前の強気市場を背景としたものであり、そのモメンタムを最大限に活かしたという。
2017年のフォーブスの「クラウド100」リストにPagerDutyは41位で登場したが、評価額は開示せず10億ドルだったと伝えられる。今回の新規資金調達は、新たな出資元限定で、将来的な売却も視野に入れているという。
TejadaがPagerDutyに参画したのは2016年7月で、前任者の共同創業者Alex Solomonのポジションを受け継いだ。ここ数カ月の同社の経常収益は年間で1億を上回るレベルに成長しているが、その背景には2つの要因があるとTejadaは話す。
現在のPagerDutyはスラックやGitHubと並んで成長企業に欠かせないツールとみなされており、クラウド上のパフォーマンス管理において必須のものとみなされている。大企業がデジタルへの移行を進める上でも欠かせないツールの一つにあげられている。
PagerDutyが今後さらに投資を進めるのは、データのトラッキングであり、いくつかの企業の買収も視野に入れているという。
Tejadaは今後、PagerDutyが上場に踏み切る可能性についても視野に入れているというが、特定の期日や計画については明かさなかった。