経済・社会

2018.09.08 08:00

フェイスブック元幹部「米国選挙は再びハッキングされる」

トランプ大統領(Photo by Alex Edelman- Pool/Getty Images)

フェイスブックの元社員でセキュリティ部門の幹部だったAlex Stamosが、米国の選挙が今後もロシアのような国によって、ハッキングされる可能性を指摘した。

「仮に11月の米国の中間選挙で海外からの妨害が発生しなかったとしても、それはフェイスブックが万全な対策を講じたからではない」とStamosは9月6日、サンフランシスコで開催されたカンファレンス、TechCrunch Disruptの壇上で述べた。「妨害がなかったとしたら、それは彼らの判断によるものだ。フェイスブックが以前よりセキュリティを高めたとはいえない」

Stamosによると、選挙で特定の結果を生むことは困難だが、どんな選挙であれ、混乱をもたらすことは可能だという。彼によるとフェイスブックが選挙に影響を及ぼそうとする、海外勢力の介入に気づいたのは2016年の春だったという。

しかし、SNS上でフェイクニュースと呼ばれるものの大半は、政治とは無関係なものだという。フェイクニュースのほとんどは、広告リンクに誘導する、小遣い稼ぎ目的の海外のティーンエージャーらが作っているものだとStamosは話す。ただし、金銭目的の投稿と政治的意図の投稿を見分ける手段はある。

Stamosによると、彼らがどこにトラフィックを誘導しようとしているかで、その目的が見えてくるという。「政治的意図のフェイクニュースの場合は、外部にトラフィックを流すのではなく、フェイスブック上でシェアさせようとする。これは、何者かがが彼らに報酬を支払っていることのサインだ」

こういった投稿の一部は世論操作を狙ったものだという。しかし、フェイクニュースの多くは、単に社会に不和をもたらすことを意図している。問題なのは、我々がまだこうした行ないを防ぐ手段を見いだせてないことだ。

「テクノロジーによって引き起こされる悪事のほとんどは、今問題とされている政治的なハッキングとは無関係だ」とStamosは、フェイスブックのツールが不適切な目的に利用されている例をあげつつ話した。

「テクノロジーの進化は、それを生み出した人間の能力を上回るペースで進んでいる。能力というのはつまり、このツールがどんな悪事に利用可能であるかを推測する力のことだ」と彼は話した。

フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグは9月5日、米上院情報委員会の公聴会に出席し、ツイッターCEOのジャック・ドーシーとともに、「米国社会に不和の種を植えつけようとする海外の勢力」を排除するための試みについて話した。

Stamosは8月上旬にフェイスブックを退社し、現在はスタンフォード大学の教授を務めている。彼は9月4日のCNNの取材に対し、「米国の選挙は、情報戦争のワールドカップになってしまうリスクを依然として抱えている」と述べていた。

編集=上田裕資

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