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2018.09.07 11:30

アムウェイ共同創業者が92歳で死去、資産6000億円

アムウェイ共同創業者 リッチ・デヴォス(Photo by Gary W. Green/Orlando Sentinel/MCT via Getty Images)

アムウェイ共同創業者 リッチ・デヴォス(Photo by Gary W. Green/Orlando Sentinel/MCT via Getty Images)

アムウェイの共同創業者リッチ・デヴォスが9月6日、ミシガン州の自宅で亡くなった。92歳だった。デヴォスがオーナーを務めたNBAチーム「オーランド・マジック」の声明によると、死因は感染にともなう合併症だったという。フォーブスはデヴォスの直近の資産額を55億ドル(6080億円)と試算している。

「彼のたゆまざる前向きさは、多くの人々の人生や、彼らのコミュニティに影響を与えた」とデヴォスの家族は声明で述べた。「彼は先見性のあるリーダーで、起業家として多くの人々を励まし、あらゆる立場の人々に愛された」

デヴォスは第2次世界大戦に従軍後、高校時代の友人のジェイ・バン・アンデル(2004年没)とともにビタミン薬品Nutriliteのディストリビューターになった。1959年に二人はアムウェイを創業した。企業名の由来は「アメリカン・ウェイ」を短縮したものだった。最初のプロダクトはあらゆる目的に使用できるL.O.Cという名の洗剤だった。

今や世界最大のダイレクトセールス企業となったアムウェイは、450以上の製品を抱え、年間売上は86億ドルに達している。

デヴォスは1991年のフォーブスの取材に、彼とバン・アンデルが生み出したマーケティング戦略を次のように語った。「アムウェイはただの企業ではなく、人々が互いを支え合うムーブメントだ。我々のようなやり方で事業を生み出した人々は他にいない」

しかし、アムウェイのビジネスは長年、マルチ商法であるとの批判も浴び、商品を販売するより、売り手がさらに多くの売り手を呼び込むことを奨励するネズミ講であるとの指摘もあった。デヴォス自身は1975年当時から、そのような考えを否定していた。「紙切れを売りつけるインチキな人々もいるが、我々は実際に商品を売っている」

デヴォスは約30年にわたりアムウェイのプレジデントを務めた後、2002年に息子のディック(彼の妻のベッツィ・デヴォスは現在、米国の教育庁長官を務めている)に経営をまかせた。現在のアムウェイはディックの兄弟のダグ・デボスや、ジェイ・バン・アンデルの息子らが経営を行なっている。

慈善活動家としても知られたデヴォスとその一家は10億ドル以上の寄付を行ない、福祉活動や教育、ヘルスケア、アート領域の活動を支援した。

デヴォスは政治分野にも意欲的で、共和党全国委員会の財政長官を務めたほか、フォードやクリントン、ブッシュなど歴代の米国大統領とも親交があったという。

編集=上田裕資

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