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2018.09.09

エヌビディアも出資の「1キロ先を見通せる」自動運転トラック

(Vitpho / Shutterstock.com)

自動運転領域ではアルファベット傘下のウェイモや、GMがオンデマンドのロボットタクシー向けの車両開発を進める一方で、トラック輸送向けのテクノロジー開発競争も激化している。しかし、トラック輸送分野では高速道路の走行に耐えうる安全性や、燃費の最大限の効率化が求められる。

この分野で非常に強力なテクノロジーを誇るスタートアップが、米国と中国でオペレーションを展開中の「TuSimple」だ。同社は先日、高速道路上で最大1キロ先までを見通せるコンピュータビジョンテクノロジーを発表した。



同社のバイスプレジデントのChuck Priceはフォーブスの取材に次のように述べた。「高速道路上で完全自動運転を行なう大型トラックに適用可能なセンサーは、これまで開発されてこなかった。1キロ先まで見通せるセンサーを開発した企業は、当社以外にない」

TuSimpleはサンディエゴに米国本社を置き、プロダクト開発及びテスト拠点をアリゾナ州ツーソンに設置している。同社は長距離トラックに特化した自動運転技術の開発を進めている。

共同創業者のXiaodi Houは中国生まれで2008年に上海交通大学でコンピュータサイエンスの学士を取得。2014年にカリフォルニア工科大学でPh.Dを取得している。創業3年のTuSimpleは、既に米国において匿名のクライアントから一定の売上をあげているというが「現時点ではさほど大きな金額ではない」とPriceは述べた。

TuSimpleがこれまで調達した資金は8300万ドル(約92億円)に及び、出資元にはエヌビディアも名を連ねている。

自動運転トラック分野では8月に元グーグル社員が設立した「Kodiak」が、8000万ドルのシリーズA資金を調達したことも注目を集めた。

編集=上田裕資

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