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数々の受賞歴をもつ、国際的なデザインコンサルティング会社

タイポグラフィのデザインの際に作成したイメージ(筆者提供)

私は、学生時代に初めて受けたデザインの授業中、恐ろしい光景を見た。クラスメイトのひとりが、全員の前で教授に自分の作品を破り捨てられたのだ。間もなく、彼はそのコースを辞めてしまった。

どんなに心の準備をしていたとしても、ネガティブなフィードバックを受け止めるのは辛いことだ。物事の良し悪しに関しては常に異なる意見があり、たとえその理由を冷静に、わかりやすく説明されたとしても、言われた方はこの上なく傷ついてしまうものだ。

しかし、自分の仕事にフィードバックをもらうことは、成長するための唯一の道である。否が応でも自分の考えやクリエイティブな意思決定を理性的に分析することの重要性、プライドを捨てることを教えてくれるからだ。

現在IDEOでインタラクション・デザイナーとして働き、かくいう私自身も、過去に苦い経験から身をもって学んだことがある。

以前、私は初めてあるフォントをデザインした。メッセージアプリ用に創ったもので、活字で(絵文字の代わりに)人々の感情を表現することを可能にするものだった。

どうしてもこの作品を早く世に出したかった私は、そのサンプルを、非常に名高く、私も心から尊敬するタイポグラファー(フォントや文字をデザインするデザイナー)に送ることにした。あまりにこの方が有名だったので(そしてそれに比べて自分の経験は浅かったため)最初は躊躇したのだが、友人たちから背中を押され、この作品を作った経緯も添えて、送ってみたのである。返事はあまり期待していなかった。

しかし、驚くことに数日後、非常に長い返信メールが届いた。私は、膨大な数のレンガを投げつけられたような衝撃を受けた。なぜなら、それはこれまで聞いたこともないような、手厳しいフィードバックだったからだ。

アライメントの問題から、一貫性のなさ、読みにくさなど、メールに書かれた批評は延々と続いた。それを読みながら私は、まるで自分のキャリアがスタートラインに立つ前に終わろうとしているような気分になった。

私は、自分の作品を自らの心や身体の一部のように思っている。そのため、作品へのフィードバックであっても、自分自身を否定されたように感じ、傷ついたのだ。

どんな批判にも耐えうる、鉄板のように分厚い面の皮を手に入れることができたらいいが、そんなことは不可能だ。よって私は、その後試行錯誤しながら、ネガティブなフィードバックをうまく受け止める(もしくは人に伝える)ために4つのマインドセット(心構え)を身につけた。私はデザイナーだが、これはきっと、どんな仕事に携わる人にも役立つはずだ。

1. 行動に繋がるフィードバックをもらう

もっとも役に立たないフィードバックは、「んー、あまり私の好みではないな」というようなものだ。人それぞれ好みは違う。しかし、ただ好き嫌いを言われても、そこから行動を起こすのは難しい。何かを発展させることも、改善することもできないだろう。

相手にフィードバックを求めるときは、好きか嫌いかではなく、建設的で、論理的根拠のある感想を聞こう。そして、直感的なコメントの代わりに、自分に対してできるだけたくさんの質問をしてもらうように話してみよう。

文=アシュリー・シュカウスキー(IDEO Tokyo デザイン・リード)

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