グーグル社員が発見した「ビルセキュリティ」の致命的欠陥

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他企業にも被害が及ぶ可能性

Tomaschikによると、Software Houseは、オフィスのセキュリティ管理を提供する数少ない企業の1つであり、同社のテクノロジーはグーグル以外にも広く普及しているという。つまり、多くの企業がハッカーによる窃盗のリスクにさらされているのだ。

Software House製品以外の多くのIoTデバイスについても、同様の脆弱性が危惧されている。Tomaschikは、8月初旬に開催されたハッカーの祭典「DEF CON」で行われたIoTデバイスのハッキングイベント「IoT Village」に登壇した。

同イベントを主催したセキュリティ企業「Independent Security Evaluators」によると、ハッキングの対象となったスマート灌漑(かんがい)システムや「Sonos」製のワイヤレススピーカー、韓国製のホームハブ機器などのデバイスについて、55件もの脆弱性が発見されたという。

このことは、スマートホームだけでなくあらゆるスマートビルがハッキングのリスクにさらされており、被害はデジタル領域だけで済まないことを示唆している。

編集=上田裕資

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