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中国のEコマース企業「JD.com(京東商城)」(Piotr Swat / Shutterstock.com)

米ナスダックに上場する中国のEコマース企業「JD.com(京東商城)」の株価は9月4日、6%近い急落となった。これは、同社CEOのリチャード・リウ(劉強東)が8月31日、米ミネソタ州で女子大生に対する強姦容疑で逮捕されたのを受けてのこと。

フォーブスのリアルタイム・ビリオネアランキングで資産額75億ドル(約8370億円)とされるリウは、9月1日に保釈金無しで釈放された。JDによると、彼は誤って逮捕されたという。

中国のビジネス社会のみならず、ウォルマートやグーグルが出資するJDの代表を務めるリウの逮捕は、世界に大きな衝撃を与えた。リウが2015年に結婚した妻のナンシー・チャンは、中国のSNSのスターで、 “ミルクティー姉さん”のニックネームで親しまれている。彼女は各国のJDファッションのイベントの顔役にもなっている。

貧困家庭に育ち大金持ちになったリウが支配するJDは、今や時価総額430億ドル(約4.8兆円)の企業に成長した。今年7月に北京で開催されたイベントでは、米国のブラックストーン会長のスティーブン・シュワルツマンも、リウの能力を高く評価した。

慈善活動家としても知られるリウは昨年、妻とともに8000万ドルを寄付し、2018年のフォーブス・チャイナの「慈善活動家リスト」(Philanthropy List)の9位にランクインした。JDはアリババや格安Eコマースの「Pinduoduo(拼多多)」と比べると、コピー商品の取り扱いが比較的少ないことでも知られている。

JDは今年の第2四半期時点で3億1300万人のアクティブユーザーを抱え、17万人を雇用している。今回のリウの逮捕は中国でも大きく報道され、JDの業績不振に続く新たな悪いニュースとなった。JDは長年、収益面で苦戦しており先月は第2四半期の損失として3億3400万ドルを計上した。

しかし、巨大な企業価値を誇りつつも赤字の中国のEコマース企業はJDだけではない。9月20日に香港市場に上場する中国のフードデリバリー「美団点評(Meituan-Dianping)」は550億ドル(約6兆1300億円)の企業価値を見込んでいる。しかし、美団点評は昨年、30億ドル近くの損失を生んでいた。

編集=上田裕資

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