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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

VERY編集長 今尾朝子

街を歩く女性たちの声に直接耳を傾けては、いまを切り取り、時代を読む。徹底した読者調査によってヒット企画を連発してきた「VERY」編集長の今尾朝子が語る、30〜40代女性のリアルとは。


行部数24万部を誇る女性ファッション誌「VERY」。2007年に35 歳の若さで社内初の女性編集長に就任した今尾朝子は、徹底して読者に向き合うことで、ヒット企画を次々生み出し、部数を大幅に伸ばしてきた。そんな彼女は、30〜40代女性のリアルをどうとらえるのか。

──創刊時の1995年、編集長就任時の2007年、現在を比べると何が変わりましたか?

誌面で使用するパートナーを指す言葉が、約20年で変化しました。創刊時の読者ターゲットは、専業主婦の方々がほとんどで、「主人を立てる」のが当たり前という考え方。そんな読者のマインドをベースに特集がつくられていました。

少数派だった仕事をもつ女性も「主人に働かせてもらっている」という意識で、働くこと自体に許可がいる時代でした。それが10年たつと、女性たちが使う言葉は「主人」に代わって「旦那さん」や「旦那」が増えてきました。さらに10 年がたったいまは、働くかどうかは女性が自分の意思で決める時代。「夫」と「妻」という表記がスタンダードです。

──働く女性たちがいま抱えているいちばんの課題とは?

VERYの読者は6割ほどが何らかの仕事をもっているママたちですが、彼女たちの最大の関心事は、「毎日のやるべきことをいかに無事に回していけるか」に尽きます。いわば、両手で休みなくジャグリングを続けている「ギリギリ母さん」状態。

必死で操っているのは、自分の仕事やキャリア、子育て、夫のこと、園や学校のことなど、どれも落とせない大切なボールばかり。ほんの少しの自分時間をつくるのがやっとです。

仕事と家庭の両立について、優秀な人は特に、「自分なら大丈夫、やり切れる」と考えがちですが、子育てをしながら働き続けるということは、これまでに経験したことのない種類の「壁」が怒涛のように現れるもの。それまでに抱いていた自分の理想や、目指していた母親像とのギャップに苦しむ人が多いのも現実です。

そんななか、アウトソーシングサービスを利用するのは一部の層の人に限られていたのが、ここ1、2年で加速度的に増えていると思います。夫との役割分担を効率化したり、シッターサービスや家事代行など、アウトソーシングを使いこなすなどして、自分の時間を捻出できるかどうかが、毎日をイキイキ過ごせるかどうかを左右する鍵となっています。

この記事は「Forbes JAPAN 2018年09月号」に掲載されています。定期購読はこちら >>

構成=松崎美和子

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