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2018.09.04

米オンライン小売、巨人アマゾンと競う各社に必要なもの

BigTunaOnline / Shutterstock.com


小売各社はマルチチャネル戦略を取り入れる方針を明らかにしているにもかかわらず、これまでどおり実店舗事業に重きを置き、オンライン販売は補足的なものと捉えているとみられる。そして、これら各社での買い物体験は、そうした考え方を反映したものとなっている。

例えば、ウォルマートは短時間での配送を行っているが、同社のショッピングサイトは、筆者には使い勝手がいいものとは思えない。

市場シェア拡大に向けた戦いにおいては、さまざまな問題を考慮しなくてはならない。品揃えや価格設定、配送、返品への対応や顧客サービスなどだ。アマゾンが取り扱う商品は、必ずしも最安値で販売されているわけではない。だが、品揃えは幅広く、注文した商品をすぐに届けてくれる。特にプライムメンバーには、即日配送サービスもある。

それでも、小売各社が競合相手を理解し、そのことを示すような独自の販促活動を積極的に行い、シェア拡大を実現することは可能だ。各社はひたむきに、他社とは異なる買い物体験を顧客に提供するための機会を追求し続けなければならない。そして、アマゾンが容易にまねることができない何かを提供しなくてはならない。

プライムデーは素晴らしいアイデアだ。競合他社がこうしたイベントを行わないのはなぜだろうか? 

各社にこうしたな新鮮で革新的な発想がない限り、アマゾンは今後も伝統的な小売業者の市場シェアを奪いながら、自らのシェアを拡大し続けるだろう。各社は新たなアイデアを打ち出すことにおいて、より迅速に、機敏に行動する必要がある。

編集=木内涼子

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