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SHOWROOM代表取締役社長・前田裕二

一流の経営者が自ら振り返る、事業を成功へと導くポイントとは?

2017年の上半期、米アプリ調査会社App Annieが発表したアジアにおける、動画配信アプリの収益ランキングで1位を獲得したのが「SHOWROOM(ショールーム)」だ。SHOWROOMはプロアマ問わず、誰でも生放送の配信や視聴ができる動画配信アプリ。

配信者と視聴者が双方向コミュニケーションを取ることができ、配信者に無料、有料のアイテムを送れる「ギフティング」というシステムが大きな特徴となっている。また、AKB48メンバーなど、著名なアイドルが使用することで、大きくユーザー数を増やしていった。

動画アプリ全盛の時代において、SHOWROOMはどのような戦略のもとサービスの規模を拡大していったのか。7月11日に渋谷TECH::EXPERTで開催されたドリームインキュベータ主催のクローズドな勉強会「CEO Night」で代表の前田裕二がSHOWROOMの“これまで”を語った。モデレーターはドリームインキュベータ執行役員の宮宗孝光が務めた。

なぜSHOWROOMは急成長できたのか?

2013年にサービスを開始したSHOWROOM。すでに5年近くが経過しているが、売上が急拡大していったのはここ2、3年ほどの出来事。コンテンツ量やファン数など、積み重ねが要と言われているプラットフォームビジネス。

前田は、SHOWROOMが成長を遂げた要因を、つぎの3つにまとめた。

1. リーンに行動する

「最初は正直どこに正解があるかわからなかったので、とにかく仮説を一瞬で立てて、行動・実践の中で仮説を精緻化しました。」

サービス開始時期から前田が一貫していたのは、仮説やアイデアを練るよりも、ユーザーや市場の反応に洞察を得て、どんどんサービスを改善していくこと。

その前提にあるのは、「自分たちには正解はわからない」という強い確信だ。メディアはこうあるべき、こうすれば成長するといった先入観や通説に頼ることなく、また、失敗することを恐れず、リリースしたプロダクトや機能に対してユーザーが挙げる声や実際の行動を最優先の判断基準とした。

アバターのデザインやユーザー間のフォロー・フォロワー機構など、サービスのあらゆる面を、ユーザーのリアクションを見てリーンに改善していった。失敗を厭わず改善を積み上げるこのスタンスによって芯を食ったユーザー体験がいち早く提供でき、サービス立ち上げ初期からのロイヤルユーザー確立に至った。

とはいえ、全くの考えなしだったわけではない。とにかく実践を優先していたものの、常に仮説をもって行動していた。

自身とメンバーの行動一つひとつに、「なぜその行動をとるのか?」と問いかけ、目的意識が散漫にならないようにしていた。売り上げが一気に伸びたのは、仮説がちょうど確信に変わり始めたタイミングだったという。

確信をもたらしてくれたものとして前田が挙げるのが、コアユーザーの存在。実際に、5年前のサービス開始時にいた多くのコアユーザーがいまでも「古参」としてSHOWROOMを利用しており、新規ユーザーに利用法を教えているのだという。

「最初の10人〜100人のコアユーザーがどこまでサービスを愛してくれるかは、本当に何にも勝って大事。彼らはいわば僕らの『夢の協力者』。ビジョンに共感し、一緒にそれを実現しようとしてくれる人たちです。最初期はこうした人たちをまず10人つくることを目的にしていました。チーム内でコアユーザーの方々の名前が飛び交うことが多くなって来た時、気づけば、それに比例するようにサービスが盛り上がっていました。」

文=野口直希 写真=小田駿一

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