AI活用で「誤診が少ない」乳がん検査を実現、インドを救う女性起業家

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直面する危機に対応

乳がんはインド人女性に最も多いがんだ。人口10万人当たりの年齢調整罹患率は25.8。死者率(同)は12.7となっている。ある研究結果では、乳がんを早期発見できないことによる死者数は2020年までに、年間7万6000人に達する可能性があると推測されている。

さらに、インドは乳がん患者の生存率が最も低い国でもある。2010~14年に乳がんと診断された患者の5年生存率は、66.1%にとどまっている。

インドの女性たちが乳がん検診を受けない理由は複数あるが、そのうちの一つである費用についてマンジュナスは、「デジタルマンモグラフィはおよそ54ドルだが、ニラマイのスクリーニングなら22ドルだ」と説明する。

また、「患者の体に触れないことから、これまで検査を敬遠してきた女性たちにも受け入れやすいものだ」という。

マンジュナスは数年後までに国内各地に、最低限のスキルで対応可能なスクリーニングツールを導入した小規模な診断センターを開設したい考えだ。さらに、自社の技術の恩恵を受けられる地方部の女性を増やすため、非営利団体や政府機関との協力も推進している。

編集=木内涼子

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