「日本のカルチャーが役立つ」──シリコンバレーの起業家が拠点を東京に移したワケ

Game Closure 創業者兼CEO マイケル・カーター


ウェブソケットは簡単であらゆる目的のために使えますが、それだけでゲームをつくるのはまだまだ簡単ではありません。特に、リアルタイムで誰でもプレイできるゲームは難しい。だから、ウェブソケットをステップ1として、次の段階を考えた。

そんなディープなテクノロジーを作るためには、投資を呼び込み、世界中に発信できる世界的な会社でなければならない。それがゲームクロージャーなのです。

──ゲームをつくる上で、日本のカルチャーを参考にすることはありますか?

もちろんです。まずみなさんに知ってほしいのは、日本がつくったゲームビジネスモデルがとても文化的だということです。コインを入れると何かが出てくるというサプライズ。カプセルトイのことですね。「何が出てくるのかな」とドキドキし、またやりたくなる。人によってはコレクションを始めるかもしれない。

日本の子供にとって当たり前のことですが、これはゲームにお金を使わせるための、まさにパーフェクトな方法です。

 

日本で発明されたコンセプトが、世界中で使われています。なにより、日本製のものは全てがとても“かわいい”。このコンセプトを使うならディテールに気を使い、マジカルなつくりにしなければなりません。私たちは日本の職人技からそれを学びましたし、このアプローチは世界中で大切にされています。

──最後に、スタートアップとして成功するコツを教えてください。

成功するスタートアップはみな、チーム同士が良好な関係性をもち、破壊的なくらいに変化にコミットしています。良いチームはメンバーに信念を尋ねたら、返答が完璧にシンクロします。そして野望をもち、みんなで一丸になって小さな問題を真剣に考えて、すぐさま行動に移すこと。そうやってレベルを高めなければ、すぐに大企業に追い抜かれてしまうから。


Game Closureが開発した「にゃんこ防衛軍」と「釣り★スタ QUICK」

ゲームクロージャーにとってのゴールは、日本の技術を見習い、世界に広めることです。そのために優れたゲームコンセプトとIPを取り入れようとしています。ディズニーやLINEとのコラボは、そうやって生まれたものです。

文=野口直希 写真=小田駿一

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