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2018.09.02 17:00

褒めれば売れる? 「見た目の悪い農産物」を売る賢い戦略


褒めれば売れる?

店頭の「見た目の悪い」農産物に消費者の関心を引き付けるために、小売業者は何をすればいいだろうか? これまで小売業者は、不細工な形を前向きに捉えた表現をしたり、大幅な値引きをしたりすることで、こうした農産物を売り込んできた。

だが、研究チームによれば、そうした戦略の長期的な“効果”や“持続可能性”には疑問の余地がある。これらの販売方法の代わりに必要なのは、まず「買い物客の自尊心を高める」ことだという。

研究チームは生鮮食料品店の売り場に「あなたは最高!醜い野菜も買って!」と、「醜い野菜も買って!」とだけ書いた2種類の広告を掲示。買い物客の反応を見る実験を行った。

実験の結果は興味深いものだった。自尊心が高まるような言葉が書かれた広告を見た買い物客が「見た目の悪い」リンゴを購入する可能性は、別の広告を見た消費者よりも大幅に高くなったという。研究チームはこの結果から、次のような見解を示している。

「魅力的でない農産物の消費を想像することがきっかけでもたらされる否定的な自己概念と、それによる低評価の影響を和らげるためには、直接的に顧客の自尊心を高めるマーケティング手法が現実的だと考えられる」

「見た目の悪い農産物を売り、利益を増やし、食品廃棄物を減らすために小売業者が実行できる、低コストながら効果的な戦略だ」

編集=木内涼子

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