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I cover retail, from fashion to grocery, and its dance with technology

GRSI / Shutterstock.com

あなたの自尊心と、スーパーで売っている傷がついた果物の間にはどのような関係があるのだろうか? あなたが思っている以上に、関連性は深いようだ。

米ダートマス大学タック・スクール・オブ・ビジネスのローレン・グリウォル助教(経営学)らの研究チームによると、私たちは自分が「見た目の悪い」野菜や果物を食べていることを想像するだけで、自分自身にマイナスの影響を与えてしまうという。そのため見た目が悪いものは安全性に変わりがなくても、外見が美しいものほど買いたい気持ちにならないというのだ。

「野菜や果物の見た目を重視してしまうことが、食品としての安全性が同じであるにも関わらず、外見の悪い農産物を拒絶することにつながっている。そして、それが小売業者の損失と、食品廃棄物の増加という結果をもたらしている」

「自己認識の変化につながる外見の悪い農産物を、消費者は低く評価する」

研究結果はそのほか、「農家は小売店で販売するには“見た目が不十分”だというだけの理由で、農作物の最大30%を廃棄している」とした別の研究結果を紹介。消費者が完璧ではない、または通常とは形状が異なる野菜や果物を避けることが、世界の食品廃棄物の問題に多大な影響を及ぼしていると指摘する。

また、米農務省(USDA)のデータによれば、小売業者は毎年154億ドル(約1兆7170億円)相当の食べられる野菜や果物を捨てているという。「見た目の悪い」農産物を拒否する消費者のおかげで、大量の野菜や果物が売れ残り、廃棄物になっているのだ。

USDAはウェブサイト上で、「食品廃棄物の量は米国の食糧供給量のおよそ40%に相当する」「その原因の大半を生み出している消費者は年間約4000万トン、小売業者はそのおよそ半数に当たる2000万トンに責任を負っている」と述べている。

一方、国連食糧農業機関(FAO)によれば、世界全体では人間が消費する食糧の3分の1に当たる30億トンの食糧が、無駄にされている。先進国と途上国の食品廃棄量はそれぞれ、年間およそ6800億ドル、3110億ドル相当に上る。

編集=木内涼子

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