iPhone廉価版「6つの残念ポイント」を著名アナリストが暴露

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9月に発表される新型iPhoneの3モデルのなかで、最も期待されるのが廉価版の6.1インチモデルだ。しかし、この廉価版に関する非常に残念な情報がもたらされた。

確度の高いリーク情報で定評のあるアナリスト、ミンチー・クオ(郭明錤)の最新レポートをニュースサイト「9to5Mac」が掲載した。それによると、今回の廉価版iPhoneは我々が想像する以上に、妥協を重ねた製品になりそうだ。

クオはその妥協点を6つのポイントで指摘した。下記に順を追って解説しよう。

1. ディスプレイの解像度が低い

新型iPhone X やiPhone X PlusがOLEDディスプレイを搭載するのに対し、廉価版iPhoneはLCD(液晶)ディスプレイ仕様となることは広く知られている。しかし、クオによると6.1インチの廉価版のディスプレイの解像度はかなり低く、わずか1792 x 828ピクセルだという。

6インチのアンドロイド端末のディスプレイの解像度は2880 x 1440ピクセル程度が標準的だ。これに比べると廉価版iPhoneの画面の解像度はあまりにも低い。

2. バッテリー容量が少ない

iPhone X やiPhone X Plusには、それぞれ2800 mAhと3400 mAhのバッテリーが搭載される。しかし、廉価版iPhoneのバッテリー容量は2600〜2,700 mAhになるという。つまり、5.8インチのiPhone Xよりもサイズが大きい廉価版iPhoneのバッテリー容量が、iPhone Xよりも少ないことになる。しかも、廉価版は液晶ディスプレイ搭載のため、消費電力が多く、これはかなり心配なニュースだ。

3. ストレージやRAM容量が少ない

クオによると廉価版のRAMは3ギガで、ストレージは256ギガになるという。これに対し、上位機種には4ギガのRAMと512ギガのストレージが搭載される。

4. WiFiの通信速度が遅い

クオによると、アップルは新型iPhone X やiPhone X PlusのWiFiを新規格の「4x4 MIMO 802.11ac」にアップグレードし、通信速度や帯域を拡大させるという。しかし、廉価版のWiFiには低グレードの「2x2 MIMO」が採用されるという。

5. カメラはダブルレンズではない

クオによると、廉価版のカメラはシングル仕様になるという。ボカし効果などが楽しめるダブルレンズは上位モデルのみに限定される。

6. 発売は年末にずれこむ

廉価版の発売が遅延する見込みであることは、以前から指摘されていたが、クオもこれを確認した。はっきりとした日程は不明だが、クリスマス商戦に間に合わない可能性もある。

ここまで述べてきたように廉価版iPhoneは、様々な面で上位機種に劣るモデルになりそうだ。しかし、廉価版がこれらの欠点を補って優位に立てるただ1つのポイントは、価格の安さだ。

新型iPhone XやiPhone X Plusの価格は1000ドル程度と予測されるが、クオによると廉価版の価格は699ドルを超えることはなく、600ドルまで引き下げられる可能性もある。価格の低さは多くの消費者にアピールし、クオは2019年前半までの期間で、全モデルの出荷台数に占める廉価版のシェアが、70%に達する可能性もあると述べている。

編集=上田裕資

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