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働き方革命最前線 ─ポストAI時代のワークスタイル

antoniodiaz / Shutterstock.com

仕事から帰って、いざ寝るとき。上司に怒られたことや、ミスしたことなどが気になってつい眠られなくなるような経験はありませんか? 頭の中がざわざわして、どんなに目を閉じても寝付けずツライ…。今回は、そんな脳の習性を和らげるちょっとしたコツをご紹介します。

なぜ「イマココ」に集中できない?

ところで先日、ある友人からこんな話を聞きました。「尾原さん、この間キャンプで焚き火をしたら、すごく気分がよかったんです。無になるというか。そしたら、翌日から集中力が高まった気がするんです」

その友人は、仕事中に上司のことが気になってしまい、なかなか目の前のことに集中できないのが悩みでした。こうした悩みをもつ人は、実はとても多いのではないでしょうか。なぜ私たちは、「イマココ」に集中できず、つい過去や未来のことに縛られてしまうのか?

実はこれ、人間が狩りをしていたころにできた脳の習性です。長期に渡って獲物を捕らえようとしているうちに、過去の経験に基づいて未来を予測したりする能力がついたのです。そうして動物たちの先回りできるようになったことでヒトは繁栄できましたが、その分、過去の反省、未来の不安を勝手に心が反芻をしてしまう「マインドワンダリング」と呼ぶ状況に陥るようになりました。つまりこれはヒトの進化がもたらした、全人類の悩みでもあるのでしょう。

しかし、ビジネスの現場で力を発揮するには、余計なことを忘れて集中すること、もっといえば時間を忘れ夢中になれることが望ましいです。いわばゾーン状態に入っているとき、人は実力以上の能力を発揮したりするからです。

友人の場合、焚き火をしているうちに夢中になり、いつも脳を駆け巡っている思考がストップしたのだと思います。このことを、心理学用語で「マインドワンダリングが止まる」と言います。



マインドワンダリングが止まる条件

以下はマインドワンダリングが止まる4つの条件です。それぞれ見ていくと、目の前のことに夢中になるの焚き火が非常に有効だということがわかります。

1. 作業が難しすぎず、退屈すぎないこと
火を起こし絶やさないように薪を入れたり、時折うちわであおぐ作業は、まさに集中するのにちょうどいいのです。

2. やったことの成果がすぐに見えること
焚き火は、新聞紙を燃やせば火の勢いが上がりますし、うまく薪を配置すればごうごうに燃えてくれます。瞬時に結果が見えるのです。

3. 失敗してもすぐに取り返せること
火が消えてもすぐに着火できるし、そもそも焚き火自体に取り返しのつかないような失敗はなかなか起こり得ないでしょう。

4. 感覚をフルで使うこと
火のゆらぎを見つめ、熱さを肌で感じ、薪が「ぱきっ」と弾ける音を聞き、煙の匂いを嗅いだりと、焚き火には体の感覚が立ち上がるような要素が詰め込まれています。

文=尾原和啓

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