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しかし、どうすればそこに到達できるのか? ローゼンとスワンは、“意識的になる”方法として、大成功を収めたリーダーらが実践している次の4つを紹介している。

1. 深める

自己観察の力と、自分や自分の生い立ち、自分の行動を引き起こす原因に関する理解を結びつけること。

2. 思考は大きく

好奇心と広い心を持って複雑で矛盾した状況に対処すれば、無意識の偏見を克服することができ、よりインクルーシブで革新的な存在になれる。

3. 偽りを捨てる

リーダーは正直になり、目的意識を持って行動することで、安全・慎重になり過ぎないで済む。

4. 前に出る

意識的なリーダーは、大胆に、責任を持って行動することで、より大きな目標を達成することができる。そうすれば、崇高な目的を守り、建設的な方法で従業員を伸ばし、寛大な関係を築くことができる。

ローゼンとスワンは上記を論じる中で、ビジネスや芸術、スポーツ、政治活動など各界の人物を例とし、これらの人物がどのように各行動の背景にある考え方を体現しているかを示している。その中でも、最近の出来事を受けて興味深さが増している人物は、イーロン・マスクだ。ローゼンとスワンはマスクのことを、誰からも気に入られる未来派と称している。

マスクが体現しているのは3つ目の「偽りを捨てる」の背景にある考え方で、素晴らしいことが起きるのは誰かがその実行を決めた時、というものだ。ローゼンとスワンは、マスクを「現実的楽観主義の名人」と表現し、現在よりも先を見据え「目的を達成するためであれば、障壁の上や下、周りを通る」勇気のある人物としている。

このアプローチは、物事を達成する上で確かにマスクの役に立ってきた。しかし、マスクの先日からの行動からは、この手法にも代償があることが分かる。マスクは先日、自身が最高経営責任者(CEO)を務める米電気自動車大手テスラの株式非公開化を検討しているとツイートし、金融市場を混乱させた。

さらに続けて、米紙ニューヨーク・タイムズの取材に対し、新モデルの生産スケジュール達成のために週120時間働く日々が続き、ここ数カ月間にわたり「耐えがたい」状態にあったと告白し、投資家らをさらに動揺させた。

こうした点から、マスクは「偽りを捨てる」をうまく体現している一方で、残る3つの行動を通してバランスを取る必要があることは明らかだ。このことから、この4つのバランスをとることは至難の業であることも分かる。

マスクはまた、他の役員からの支援も必要かもしれない。それはおそらく、最高執行責任者(COO)として、フェイスブックのシェリル・サンドバーグがマーク・ザッカーバーグCEOの隣で果たしたものと同じような役割を果たす人物だ。ローゼンとスワンが主張するような行動を取れる誰かを置けば、マスク自身は先見者としての役割を果たすだけでいられる。

編集=遠藤宗生

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