スマホで綺麗な写真が撮れる時代に、私が写真を撮る意味 #30UNDER30

写真家 吉田志穂


「世の中や社会とコミュニケートできる」作家でいたい

──これからやりたいこと、挑戦したいことを教えてください。

これからもコンスタントに作品を作り続けていきたいと思っています。もっと広くてパブリックな場所で展示をしてみたいという気持ちもありますし、海外で作品を発表したい気持ちもあります。作家としてのキャリアを歩んでいきたいですね。

──これから、どんな作家でいたいと思っていますか?

自分なりに、いい作家とは「世の中や社会とコミュニケートできる」作品を作り出せる人だと思っています。だから、作品作りの原点は自分の中にある問題意識ですが、同時にそれがいかに社会とコミュニケートするかを考えられる作家でいたいです。

ただ「世の中の人はこうやって考えているから」といったように、世の中に迎合させていくことはあまりしたくないですね。基本的に人の気持ちがわからないタイプの人間だし、考えてもわからないので……(笑)。

自分を理解してもらうための手段が写真。私は普通の人間なので、この世代が誰でも抱えているような問題意識を持っていると思っていて。それが結果的に世間に問いを投げかけ、ソーシャルに広がっていけるといいなと思っています。



Forbes JAPANの「30 UNDER 30 JAPAN」企画では、吉田以外の受賞者のインタビューを特設サイトにて公開中。彼ら、彼女たちが歩んできた過去、現在、そして未来を語ってもらっている。



吉田志穂◎1992年生まれ。2014年「第11回写真1_WALL」グランプリ受賞。個展に「測量|山」(16年、Yumiko Chiba Associates)、「第11回shiseido art egg」展(17年、SHISEIDO GALLERY)など。

文=明石悠佳 写真=小田駿一

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