米10代にスマホ離れの傾向、57%が「SNS断ち」を検討

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米調査機関「ピュー・リサーチ・センター」が8月22日に発表したデータによると、米国の10代たちは、スマホの利用時間が長すぎると感じはじめているようだ。

回答者の54%がスマートフォンの利用時間が長すぎると考えており、52%が利用時間に制限を設けたいと回答した。さらに57%がSNSの利用時間を減らしたいと述べ、58%がゲームの利用を減らしたいと答えた。

さらに気になるのは、90%の回答者がスマホに限らずネットの利用時間が長すぎると考えていることだ。回答者の60%が、それが問題であると感じている。今回の調査は米国の13〜17歳の子供たち743名と、1058名の親たちを対象に実施された。

テクノロジー業界や音楽業界はこれまで、10代のスマホ中毒とも呼べる状況から恩恵を受けてきた。若者たちがネットの利用時間を減らせば、特にストリーミング事業者には大きな打撃となる可能性がある。

統計サイト「Statista」のデータでも、米国における音楽ストリーミング利用者の伸びは頭打ち傾向にある。スマホの利用時間が減れば、仮に利用者数に変化がなくとも再生回数は減少する。

これは特に、広告ベースのストリーミング配信の売上の低下を引き起こす。プラットフォーム側もアーティストたちも影響を受けることになる。

さらに事態が深刻なのはSNSの利用時間が低下傾向にあることだ。ストリーミングはSNS経由で再生されることが多く、SNS利用の低下は音楽ビジネスに大きなダメージを与える。

音楽業界はここ数年のストリーミングの急成長期が終わりを迎え、次のフェーズに入ったことを認識すべきなのかもしれない。

編集=上田裕資

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