公務員が選ぶ「すごい地方公務員」12人、キーワードは官民連携

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地方公務員に広がる危機感

受賞者の中から一人、反骨心からアクションを取った公務員を紹介したい。世田谷区(東京都)の白石剛大は、某社長に「小役人」と罵られたことを契機に勉強会を立ち上げる。また、「役所の働き方」をテーマにイベントを開催し、区長とサイボウズ青野社長の対談を実現させた。いまも新たな活動を始め、「このままでいいのか、公務員」「変わろう、そして動こう」と力強い発信を行っている。

世田谷区の白石が投げかける危機感は、財政的な厳しさを目の当たりにする全国の地方公務員のなかでも広がりつつある。日本では、官だけでも民だけでも成り立たない時代が、すぐ先に控えている。

しかし、その一方で、少しずつではあるが、高くそびえ立つ官民の垣根が取り払われつつあることも、この“すごい地方公務員”たちの活躍を見ていると、間違いない。さらなる官民連携には両者の歩み寄りと、小さいけれども大きな具体的な第一歩が求められているのではないだろうか。

「すごい!地方公務員2018」受賞12名

・井上純子|北九州市役所 市民文化スポーツ局
・岩田早希代|福井県 総務部広報課 *「PR TIMES賞」受賞
・岡元譲史|寝屋川市 経営企画部 都市プロモーション課
 *「ジチタイワークス賞」「VOTEFOR 政治山賞」受賞
・岡 祐輔|糸島市 秘書広報課
・奥貫賢太郎|川崎市 臨海部国際戦略本部
・木村佳司|川崎市 経済労働局
・白石剛大|世田谷区役所 北沢総合支所
・鈴木浩之|神奈川県中央児童相談所 虐待対策支援課
・中岡 浩|有田川町役場 環境衛生課 *「LIFULL賞」受賞
・山川 歩|大和市役所 道路安全対策課
・山本 希|静岡県三島市役所 財政経営部課税課資産税係
・領家 誠|大阪府 健康医療部 *「電通賞」受賞

連載 : 公務員イノベーター列伝
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文=加藤年紀

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