同グループは、2016年のバングラデシュ中央銀行のハッキングや、2014年のソニー・ピクチャーズへのサイバー攻撃との関連を指摘されている。
そのラザルスが、アジアの仮想通貨取引所のハッキングにも関わっているとの説が浮上した。セキュリティ企業の「カスペルスキー」は先日、ラザルスが開発した最新のマルウェアが、Macを標的としていると発表した。
カスペルスキーによると、マルウェアは一見まともな仮想通貨のトレードアプリにバンドルされているという。配布元は不審な仮想通貨アプリの開発者で、ドメインの登録住所もでたらめなものだ。また、サーバーはオランダのラーメンレストランが所有するものだという。
ラザルスのマルウェアは現状で、アップルのマシンにトロイの木馬型ウィルスを送り込む能力を持っており、リナックス版の開発も進んでいるという。
「今後は、ウィンドウズ以外のOSのマシンを利用中の人々も、ラザルスの標的にされる危険を十分認識する必要がある」とカスペルスキーは警告している。
かつては、マックユーザ―はマルウェア感染を心配しなくてもよいとされた時代があった。しかし、マックの利用人口が増えるにつれて、ハッカーがmacOSやリナックスを標的とする事例も増えてきた。コンピューターを利用する人は、OSを問わずマルウェア感染の危機を認識し、対策を講じるべきなのだ。