しかし、リファービッシュ製品のマーケットプレイス「Back Market」を運営するSerge Verdouxによると、同期間の売上の伸びは22%に達したという。同社が主に扱うのは中古のスマートフォンだ。
新品の32ギガのiPhone 6Sはアップルのサイトでは449ドルで販売されているが、Back Marketでは、64ギガのiPhone 6Sが221ドルで入手でき、6カ月の保証までついている。
Back Marketはマシンラーニングのアルゴリズムで、リファービッシュ製品の販売業者と買い手をマッチングし、販売金額の10%を手数料として徴収する。2017年の流通総額(取扱高)は1億2000万ドルに及び、同社は2000万ドルの売上を得ていた。同社は2018年の流通総額が、3億ドル(約332億円)に達すると予測する。
Verdouxは今後の数年で、年間10億ドルの流通総額達成をゴールとしている。
フランスで2014年に設立のBack Marketは、2018年に米国向けの販売を開始した。米国での売上は欧州の10倍の速度で伸びているという。同社は「BrightStar」や「Gazelle」「PCS Wireless」などのリファービッシュ業者のデバイスをサイトに掲載し、今では350の業者のアイテムを掲載中だ。
今年6月にBack Marketは4800万ドル(約53億円)の資金調達を実施した。調達をリードしたのは、LVMHの会長のベルナール・アルノーが運営する「Groupe Arnault」だった。アルノーはラグジュアリーブランドを主な投資対象としているが、中古品のマーケットプレイスにも関心を示している。
カウンターポイントのアナリストによると、リファービッシュ製品から得られる利幅は、新品の利幅よりも大きいという。
Back Marketのサイトでは、マシンラーニングで製品のクオリティを分析し、15の指標から品質の格付けを行なっている。また、需要の予測や製品のレコメンドも自動化している。
同社の資産の一つが、「バイボックス・アルゴリズム」と呼ばれるソリューションで、様々なジャンルの製品のクオリティ分析を自動化している。同社は無料で利用可能なオープンソースのライブラリーである「Python」を用いている。
「サイトを訪問した顧客に当社は、一つのデバイスしか表示しない。我々が磨きあげたレコメンドエンジンは、非常に強力なツールだ」とVerdouxは話した。