ウォルマートのネット通販サイト「Walmart.com」は今年に入り、新たに1100のブランドの商品の取り扱いを開始した。呼び込みたい新たな顧客層を引き付けるための商品を急速に増やしている。
同社はまた、米国内に4800近くの実店舗を持ち、「人口の90%がそれら店舗から10マイル(約16km)以内の位置にいる」ことを活用して、実店舗でのサービスや、カーブサイド・ピックアップ(ネット注文した商品を指定の場所で受け取る)サービスの拡充も図っている。
シェア拡大を実現
ウォルマートのこうした努力は、功を奏しているもようだ。米国内でのオンライン販売の売上高は今年第2四半期、前年比40%の増加を記録した。ダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)は、前年比での伸びが過去10年以上において最大になるなど、「オムニチャンネル化の取り組み」は売上高に貢献していると説明している。
ネット通販市場でのウォルマートのシェアは、アマゾンに比べればはるかに小さい。だが、それでも拡大を続けている。米国の同市場での各社のシェアを比較したユーロモニターの調査結果によると、アマゾンのシェアは2012~17年の間に24%から46%に拡大した。ウォルマートは同じ期間に2.9%から4.3%に引き上げ、順位を4位から3位に上げた。イーベイはこの間、2位を維持したものの、シェアは8.7%から7.4%に縮小した。
また、調査会社の楽天インテリジェンス(旧スライス・インテリジェンス)による別の調査によれば、米国内のネット通販市場におけるウォルマートのシェアは今年7月末までの1年間で、1.7%から1.9%に拡大したという。